イベリス・センパーヴィレンスの育て方

イベリス・センパーヴィレンスの育て方
イベリス・センパーヴィレンスは日当たりの良い場所に植えるのが良いですが、夏などの高温期の直射日光や西日は嫌いますので涼しい場所で保管してあげることが望ましいです。水は春と秋頃は土の表面が乾いたらたっぷりとあげるようにすればいいです。
しかし梅雨時期などは株が蒸れてしまいやすいので様子を見ながら、どちらかといえば乾燥させぎみにして与えるようにするといいでしょう。肥料も春と秋に与え、6月以降は肥料分が残らないようにしておくことが育て方の大切なところです。土は水はけを良くするために鹿沼土や軽石などを2割ほど培養土に混ぜておくと安心です。
夏越しを確実にさせたいのであれば、できれば山野草用培養土を利用するのがオススメです。植える時はイベリス・センパーヴィレンスはポット苗が園芸店でよく売られているのでそれを利用し、寄せ植えしたり花壇に植えたりします。ただし鉢植えにした場合は毎年植え直しをしたほうが良いです。
イベリス・センパーヴィレンスは長く栽培し続けるのであれば花が咲き終わった後に出る花がらをしっかりと取り除いておく必要があります。ここから病気になったりしやすいからです。日光不足になってしまうと茎はひょろひょろとなってしまうので程よく日光にあたるような場所を選ぶといいです。
栽培する上での注意
育て方はそれほど難しいものではありませんが、栽培する上ではやはりいくつか注意しなければいけないことがあります。病気は灰色かび病に注意しなければいけません。灰色かび病は葉や茎、花などが腐ってしまい、さらに進行すると灰色のかびがついてしまうという病気です。
枯れた部分にも菌が残ってしまっていることがあるので、それをしっかりと取り除いてしまうほうがいいです。殺菌剤がありますので、それを7日から10日おきに定期的に散布することで予防をすることができます。栽培していると水をあげ過ぎてしまうことがありますが、あれは土の中が乾燥せずに多湿状態になりやすいのです。
ですから水はけの良い土を使うだけではなく、株同士が密着していないなど風通しも良くさせることが大切です。そして日当たりも良くして余分な水分は出て行くようにします。害虫ではアブラムシ、コナガ、アオムシなどに注意が必要です。アブラムシは一度幼虫を生むと一気に増えてしまい、気がついたら大量についていたということがよくあります。
予防策を施しておくほうが良いですが、もし1匹でも見かけたらすぐに退治するようにしましょう。薬を買いにいく前でもアブラムシは手でパッととることもできるので、手袋などをして下に落ちないように気をつけてとってしまうのが良いです。アオムシも葉への悪影響が特に大きいので見つけたらすぐに退治しましょう。
また酸性の土は嫌いますので、石灰などで中和させてから植えるようにするのが良いです。鉢植えの場合の土は小粒の赤玉土を6、腐葉土を4の割合で混ぜ合わせたものを使うか市販の野菜と花の土を使えばよいです。冬にもそれなりに強いですが、霜よけ程度はしてあげたほうが次の年にまたたくさんの花をつけてくれます。
可能であれば鉢に植え直して軒下などに移動させてあげるといいです。冬に地上にある部分が枯れてしまったとしてもそれほどひどいものでなければ春になれば新芽が出てきてまた緑色の葉がたくさんつくようになります。
また鉢植えの場合、根詰まりしないようにある程度大きくなったら鉢を一回り程度大きなものにして植え替えてあげることも必要です。ただしあまりに大きすぎる鉢にしてしまうと水を与えた時になかなか土が乾燥せずに過湿のような状態になってしまいますから、一回り程度大きなものを探して植えてあげるのがいいです。
種付けをさせることで増やせるのか?
イベリス・センパーヴィレンスは株分けや挿し木することで増やすことができます。種付けもできますが、株などを使うほうが簡単で花付きも良いのです。開花した時にすぐに行なうか秋になって日差しが柔らかくなってから行なうのがベストです。
古い株や大きな株は夏に枯れやすいので挿し木をして新しい株を増やしてあげるのがきれいな花をいつまでも咲かせてもらうための育て方のコツです。もちろん種付けをさせて増やすこともできます。イベリス・センパーヴィレンス以外の品種は種付けさせて増やしていくのです。種がなったら採取して保管しておき、秋になったら植えます。
移植はあまり好まないのでポットなどで苗になるまで育ててから花壇やコンテナなどに植え替えるようにしましょう。直まきすることもできますが、ポットなどで育てるよりも管理が大変なので初心者の方であれば、できればポットで苗になるまで育ててあげるほうが良いでしょう。苗にまで育てたら植える時に根を傷つけないようにしましょう。根が傷ついてしまうと成長不良を起こして花つきが悪くなったりします。
イベリス・センパーヴィレンスの歴史
イベリスには2種類があり、1年草と多年草になります。イベリス・センパーヴィレンスは多年草にあたります。アブラナ科で別名はキャンディタフトといいます。イベリス・センパーヴィレンスのイベリスはスペインのイベリア半島に由来しています。センパーヴィレンスは常緑のという意味があります。
原産や生息地は地中海沿岸地域で、日本へは1870年頃に渡来したといわれています。キャンディタフトというとかなり可愛らしい名前ですが、このタフトには羽毛などの束の意味があり、まるでこの花が砂糖菓子の束のように見えることから名付けられたようです。草丈は20cmから40cmほどで小さな白い花がまとまって咲きます。
常盤薺と呼ばれることもありますが、名前は同じでも全く別の常盤薺もありますので注意しましょう。お店などで購入する時は常盤薺ではなく、キャンディタフトといったほうが間違いなく購入することができるでしょう。
ピンク色もありますが、そちらになるとイベリス・センパーヴィレンスではなく、イベリス・ウンベラータになるので仲間ではありますが、また違います。キャンディタフトという名前であれば覚えやすいでしょう。
イベリス・センパーヴィレンスの特徴
4月から6月頃に花が咲く植物で、春先になると園芸店などでもよく見かけます。広い場所に植えてあげればどんどん横に広がって群生しますので美しいです。純白の小さな花がボールのように固まって咲きます。花びらは4枚で、外側の2枚が大きめ、内側の2枚が少し小さめになっています。生長するとこんもりとして低木のような状態になります。
基本的には白が多いのですが、紅色もありますし、八重咲きの園芸品種なども存在しています。アブラナ科なだけあって花が咲く前はアブラナによく似ています。寒さにも暑さにもそれなりに強いので比較的育てやすいといえるでしょう。常緑性があるので花が咲いてない時でも美しい緑を見ることができますので他の花と一緒に植えておくのもバランスがとれて良いです。
もともと地中海沿岸地域で自生している花ですから、その地方のように温暖で乾燥した場所を好みます。日当たりと水はけの良い場所であれば元気よく育ってくれますが、高温期には少し注意が必要で、肥料を与えすぎたり、水を与えすぎたりして蒸れないようにしてあげなければいけません。そうすると株が腐りやすくなるからです。
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