ニオイヒバの育て方

ニオイヒバの育て方

ニオイヒバはヒノキ科 の ネズコ属に属する樹木です。原産国は北アメリカで、カナダの生息地です。日本では「香りがあるヒバ」という意味から、ニオイヒバとされました。葉をもむとパイナップルのような甘い香りを放ちます。

育てる環境について

育て方の難易度はそこまで高くはなく、細心の注意を図らなければならないことがあまりないことから、不慣れに扱っても、取り返しがききます。臆病にならずに刈込などのお世話もしてみるとよいでしょう。日当たりと水はけが良ければ大変育ちが良くなります。

ただし、夏場の水切れで元気がなくなったり葉の部分的な痛みを引き起こしてしまうこともあります。また葉の色合いに日当たりが大きく影響し、黄色の葉の色をしている品種の場合には日当たりが悪いければ緑色がだんだんと濃くなって、黄色の発色が劣えてきます。

鉢植えであっても庭植えでも、植え替えや植え付けから2年経っていない株の場合には、乾燥には十分気をつけてあげます。2年を経過すると、庭に植えている場合には、あまりに気に掛けなければならないようなこともなくなってきます。2年のうちだけは、注意しておきましょう。

水はけがよく有機物の多い土にします。鉢植えでは中粒の赤玉土と、完熟腐葉土か樹皮堆肥などを、2対1の割合で混ぜた土を用いるとよく育ちますが、市販の培養土でも大丈夫です。剪定はいつ行っても、カオリヒバの場合であれば構いません。ただし自分の思うような形に整えたいのであれば、

育ちきる前は3月と10月の季節に年に1回から2回程度、樹形を整えるぐらいで刈り込むと、枝が粗くなることなく、形よく育ちます。秋から冬になると、古い葉から茶色く枯れます。自然には落葉しませんので、手が届く範囲は軽くもんで落としてあげましょう。ほうきなどを使って高いところから徐々に叩いて枯れ葉を落とすと割合簡単です。

種付けや水やり、肥料について

水はけがよく有機物の多い場所を好みます。種蒔きでも挿し木でも増えますが、種まきの場合には10月から11月の時期に熟したタネを採って、出来るだけ急いで清潔にしている土に撒きます。薄茶色に色が変わっているのが熟した球果です。おおよそ1センチほどの大きさです。

その中からタネを取り出します。タネを植えたら5ミリ程度に土をかぶせておき、その後ほどたっぷり水を掛けます。庭植えしている場合でも鉢植えでも、2年までは乾いていれば水を上げるなど、水やりには気をつけますが、2年経てば庭植えはあまりに元気がなくなってしまっている時以外、

水やりをマメに行う必要はなくなります。鉢植えの場合には、夏場の水切れで枯れてしまうこともありますので、2年以降も気にかけましょう。肥料は庭植え、鉢植え、どちらにも限らず、植え穴や鉢土の底の方に、有機質肥料もしくは緩効性化成肥料を元肥として与えておきます。

その後、庭植えは2月ごろ有機質肥料を寒肥にして株元周辺に埋めるように与え、鉢植えは3月ごろを目安に、追肥で化成肥料を株元に与えるとよいでしょう。植え付けや植え替えに適している時期が11月から翌年の3月、または6月7月が適しています。

その時期によって寒肥や追肥の時期は考えます。ポットなど苗が売られていることが多く、ポットであれば植える時期を選びません。根を切るような移植を行ったり、掘り上げてすぐの根巻き株を植えつける時には、11月から3月または6月から7月の雨が多い時期が適しています。

しかしニオイヒバは特に移植に強い品種ですので、真夏さえ避けて水やりに留意すれば失敗はあまり見られません。ただ苗木が若く狭円錐形の種類であれば、幹の柔らかさから斜めになってしまったりします。細めの支柱で添え木をするなどすれば、主幹がまっすぐ伸びやすくなります。

増やし方や害虫について

タネでも増やすことができますが、園芸品種であれば、挿し木で増やすのが適しています。時期は2月から3月が良いでしょう。前の年に伸びた枝の先を10cm程度、穂木として採ります。切り込んだ後の枝を使ってもよいでしょう。切り口を斜めに切りそろえたら、2時間ほど水あげします。

その後、清潔な用土を入れた鉢に挿し木します。その葉値が乾燥しないように、鉢のまま透明なビニール袋に入れて密閉しておきます。管理は、直射日光が当たらない明るい場所が最適です。簡単に増えますが、成長も早く、大きくなってくれば移植もひと騒動です。

どこに植えるのかなどは、後々支障が出ない場所を選ぶようにしましょう。このように芳香が強いタイプの樹木は病気には強く、ニオイヒバも特別かかりやすい病気はありません。虫もそれほど多くの種類が付きやすいわけではありませんが、ミノムシは発生しがちです。

ミノムシからの被害は食害です。ミノムシの種類で食害を被る時期も違いますが、おおよそのところ春や7月、8月ごろに幼虫が生まれ葉を食べます。枝に身のを作るのは秋ですが、ミノの中で冬を越し、成虫になって温かくなれば飛んでゆきます。

しかし雌が卵を産むのは、自分のミノの中です。抜け殻に見えてもそれを放置していれば、年を追うごとに被害が拡大するかもしれません。幼虫期であれば薬剤で防除することができます。大きくなると効かなくなってきますので、見つけたら駆除するようにします。

ニオイヒバの歴史

ニオイヒバはヒノキ科 の ネズコ属に属する樹木です。原産国は北アメリカで、カナダの生息地です。日本では「香りがあるヒバ」という意味から、ニオイヒバとされました。葉をもむとパイナップルのような甘い香りを放ちます。英語では「生命の木」という意味のarbor vitaeで名付けられています。

16世紀初め、大航海時代のごく初期の時代に、北アメリカのセントローレンス川を見つけた探検隊は壊血病に悩まされてしまいました。この時にニオイヒバの葉の搾り汁を飲んで病気が治ったという話が伝わっています。そのことから「生命の木」となったのです。

香りにはリラクゼーション効果があり、バスタブに葉を入れて香りを楽しむなども行われています。煙草の添加物に使われることもあります。葉から精油が取れ、抗リウマチや収斂、利尿作用、緩下、去痰作用、発赤、強壮、駆虫などの効果が期待できるとアロマテラピーや薬用として用いられてきました。

しかし中枢神経に影響を与えるケトンなども含まれているため、過剰に使用したり、薬用として素人考えで用いるなどすれば、問題がおきてしまう可能性もあります。反面、フィトンチッドなどの有用成分も含み、殺菌作用に優れているのは見逃せませんので、葉を活用したり香りを楽しむ程度が安心です。

日本にはもともとヒノキ科ネズコ属はクロベの一種類しかなく、自生のニオイヒバもありませんでした。明治時代の中期になってから、造園樹や見本樹として植えられるようになったものです。建築用材や器具材、土木用材、船舶材などに使われています。花言葉は「固い友情」です。

ニオイヒバの特徴

ニオイヒバは常緑針葉樹で、樹高は15m程度に育つ高木です。樹冠が狭円錐形や円柱形になり、枝葉の繁りは旺盛です。根が幹の下部から出たものが幹にそって板状に見えるいわゆる板根になります。樹皮は赤褐色や灰褐緑色ですが、年をとって老木になると剥離してゆきます。

葉は鱗片状の卵形で、先端がとがった形状をしています。表は深い緑色ですが裏面は青緑色です。葉肉は厚めで、葉の中央より若干上の方に外分泌腺を持っています。これが葉の含んだ精油の匂いを発しています。球果の形は長楕円体で熟していくにつれて褐色になり、

中の種子は熟すると翼をつかって遠くに飛んでゆきます。翼のあるなしが、コノテガシワ属との大きな違いの一つです。園芸品種も多く、樹高が0.5メートルから0.8メートルにしかならないものもあります。このような小型のものであれば日本でも栽培しやすく、

樹形も大変バリエーションに富んでいます。葉がきれいな黄色をしている品種もあります。黄色の葉色のものは日当たりのよいほうが発色が良く、冬の寒さにあたってオレンジ色になります。成長が良くても、もともとが刈り込みにも耐える種類ですので、樹形の維持が容易です。

そのため思い通りに整えやすく、生け垣の素材に適しています。園芸品種にはヨーロッパゴールド、ラインゴルト、グロボサ、スマラフトなどがありますが、それぞれ香りやその強さなどには違いがあります。高さが切り込みによってある程度調整できるヨーロッパゴールドは特に人気があります。

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