ホヤ属(Hoya ssp.)の育て方

ホヤ属(Hoya ssp.)の育て方

ホヤ属の栽培をおこなう場合には、日陰などのような位場所ではなくできるだけ日のあたる明るい場所を選ぶようにしてください。耐陰性はありますが、光を好む植物ですので暗過ぎるような場所で育てていると生育が悪くなってしまう可能性があります。

栽培に適している環境は?

真夏など日差しが特に強くなるようなシーズンは直射日光があたらないように注意する必要があります。比較的暑さには強い植物ですが、寒さはあまり強くありませんので最低気温が15度以下になるような秋頃からはベランダや庭などから室内へ入れてあげることも育て方の大切なポイントです。

育てるスペースの温度は5度くらいまでは大丈夫ですが、それ以下になってしまうと生育が衰えてしまい枯れることがあるため注意するようにしてください。種付け植え付けをおこなう場合には、4月頃からスタートさせましょう。高温多湿な環境を好みますが、水はけのよい土壌が適していますので湿っぽくなり過ぎないようにしましょう。

春頃から秋頃までの間は土の表面が乾燥してきたと感じたら水やりをしてください。冬場は水をやり過ぎると腐敗してしまいやすくなりますので、控えめにするように心がけましょう。もともと光沢のある葉をしていまるが、専用のクリーナーを使って汚れを落としてあげることでナチュラルな光沢を取り戻すことができます。

植え替えや増やし方について

植え替えをおこなうタイミングは、5月から6月頃が適しています。鉢の中で根がいっぱいになっていますので一回り大きめの鉢を用意して植え替えしていきます。この時に新しい土で植え替えをおこない、傷んでいる根などがあった場合は取り除きます。

およそ2年に1度くらいのペースで植え替えをおこなっていくことがおすすめされていますので、2年以上植え替えしていない場合は大きめの鉢へ移してあげてください。増やし方はさし木をおこなうことが一般的です。元気そうな節を2、3節ほど切って下の方の葉は落としておきます。

カットしたら水に入れて20分ほど水を吸わせておいて、切り口部分には成長調整剤などを塗っておくと効果的でおすすめされています。日陰で乾燥してしまわないように保管しておくと1ヶ月ほどで根が出てきます。

鉢へ挿す場合に中央部分ですと水が残っていることが多いため通気性が悪いことがあります。木を挿す場合には、鉢の少し隅の方を選んで挿すと腐りにくいとされています。多年草の場合には中央に挿しても大丈夫です。

使用する土は赤玉にピートモスやパーライトなどを混ぜたものを使用すると挿し木で増やしやすいとされています。追肥する場合は、5月から8月頃に緩効性の化成肥料を2ヶ月に1度くらいあげるとよいでしょう。

剪定や仕立て方について

剪定をおこなう場合は、9月、10月頃がよいでしょう。花をよく咲かせたいという場合は、同じ花茎に花をつけますので剪定は控えて横方向へ枝を誘導するとよいです。枝が増え過ぎてしまっているような状態でしたら、開花後に切り戻すようにしてください。

切り過ぎてしまうと花が咲かなくなってしまうことがありますので注意しましょう。つる性ですので、そのままにしておくとよく伸びていきます。そのため少し高めのところで育てて下へ垂らしていくようにしてもよいでしょう。つるを上手に伸ばしていきたいという場合は、支柱を利用して絡ませていくようにしてみてください。

どんどん伸びていきますので上の方まで伸びていったら今度は下へ向いて伸ばしていくなど工夫されてみてください。1度花を咲かせた場所からも毎年花を咲かせる植物ですので、花の咲いたつるはできるだけ切らないようにしてください。枯れてしまっている葉は取り除くようにしてください。

病気と害虫について

病気にはかかりにくい植物ですが、害虫はカイガラムシが発生することがありますので注意が必要です。カイガラムシというのは、葉の裏や茎などに付いてしまうことが多い吸汁性の害虫ですので栄養分を吸い取ってしまいます。

大きいものは体長が1センチメートルほどで、一般的には2、3ミリメートルほどのものが多いです。発生してしまうと、樹液を吸って糖度の高い分泌液を出します。とてもベタベタとした分泌液で、これを栄養として病気が繁殖してしまうことがあります。

カイガラムシの排泄物が原因でその他の病気を引き起こしてしまうと言われているのはこのためです。栽培植物に大害を与えてしまいますので取り除くように対処しましょう。すす病は葉がすすを被ったように黒っぽくなってしまう症状で生育に欠かせない光合成がおこなえなくなってしまいます。

アブラムシなども殺虫剤を利用して対処するようにしましょう。最近では、害虫やカビなどの発生を大幅に減らすことができるということから、室内で土を使用しない水耕栽培をおこなうことができるような商品も出てきました。

ホヤ属の歴史

ガガイモ科サクララン属は、ホヤ属とも呼ばれ学名ではHoya carnosaで日本語で説明すると、Hoyaはサクララン属でcarnosaは肉質のという意味になります。ホヤはイギリスの園芸家Hoyという人物の名前が由来だとされています。

東アジアや熱帯アジア、オーストラリアなどの他にも太平洋諸島などが原産地で、種類は200属以上で品種は2500種類以上各国で分布しています。ホヤ属のホヤ・カルノサは、日本国内でも九州や沖縄など南部の方に自生しています。

サクラランとの名称で知られ古くから栽培されてきました。日本国内でよく見られるのはガガイモなどの6属だとされています。ホヤ・ムルチフロラは、マレーシアが原産地で房状の星形の花がそろって咲くということから、

シューティングスターなどの流通名で知られています。ホヤ・カーリーは、タイやラオスなどが原産でハート形の多肉質の葉がユニークです。そのためラブリーハート、ラブユーなどの流通名で呼ばれることがあります。

ホヤ属の特徴

熱帯や亜熱帯地域に多く分布している双子葉植物の科で、低木のつる性のものが多く見られます。蔓性植物多肉質で光沢がある葉が特徴ですのでとても美しく鑑賞用として用いられています。サクラ色の可愛らしい花を咲かすことからサクラランとも呼ばれるようになりました。

園芸などでもよく見られる品種としてフイリサクラランがあります。緑色の葉の部分に乳白色の斑が見られるのが特徴です。基本的に葉は単葉で対生で花は両性、放射相称です。葉の中央部分に斑が入っている品種はナカフサクラランと呼ばれています。一般的に乳白色の斑が入るのですが、この斑が赤っぽくなるケースもあります。

よく栽培されているホヤ・カルノサの花は半球状にまとまってつくため、とても美しく鑑賞だけではなく香りを楽しむこともできます。ホヤ・カーリーもハート形の葉が人気で、乳白色の小さくて可愛らしい花が房状に開花します。数メートルほども伸びて大きくなりますが、小鉢に挿し木した商品なども広く出回っています。

その他の種類には、マレーシアが生息地のホヤ・クミンギアナなどもあります。この種類はなめらかで光沢の薄い緑色の葉で、茎は直立生です。花は星状に浅く5裂して反り返っています。ホヤ・ムルチフロラの葉は先が少し尖った長楕円形をして長さはおよそ8センチメートルほどで比較的茎がしっかりしています。

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