玉レタスの育て方
玉レタスの育てる環境について
レタスには色々な種類が在りますが、レタスの特徴は何と言ってもシャキシャキ感を持つ食感に在ります。しかし、中華料理などでは強火で炒めてレタスチャーハンにしたり、煮込んだ料理など過熱をした料理もあり、レタスチャーハンなどの場合はシャキシャキ感はあるものの、
生で食べるレタスとは少々違った食感になるなど、色々な料理で利用出来る万能野菜でもあるのです。レタスの中でも一般的なものが玉レタスであり、これは結球するレタスの事を意味しています。結球しないレタスもあるの?と疑問に感じる人も多いものですが、
レタスの先祖となるものは結球する物では無かったと言います。また、結球するレタスは日本においては明治時代以降に伝来されたと言われており、比較的新しい野菜でもあるのです。玉レタスは家庭菜園でも栽培が出来る野菜であり、生育適温は17度から18度が良いと言れており、
温度が25度以上になったり、5度以下の場合は成長が止まるので注意が必要です。種まきをする時期と言うのは8月上旬から中旬が最適で有り、降霜前の11月には収穫をします。発芽適温については18度から23度と低めですが、種まきをする時の温度が高い場合には発芽がし難いため、
種は半日ほど水に浸しておいて、たっぷりと水を吸水を促してあげて、蓋付のポリ容器などを利用し、そこに湿らせたペーパータオルを敷いてあげて、そこに種を並べてから冷蔵庫にの中で2~3日の間、低温処理をしてから発芽を促すのがコツです。
玉レタスの種付けや水やり、肥料について
発芽した種は苗を作るため、セルトレイやポリ鉢などを利用して発芽をした種をまきます。育苗用の用土をセルトレイやポリ鉢に入れてから、1つあたり4~5粒ほどの種をまき、種の上に薄く履土を行ってから、芽が伸びるまでの間は新聞紙などを利用して覆って暗くしておき、
間引きは本葉が1~2枚の頃に行い、1本立の状態にします。尚、温度管理はとても重要で、強い日差しがあって高温になる時には涼しい木陰などに移動させて温度の上昇を防止させます。また、朝夕には灌水を入念に行う事が大切で、土が乾燥をしないように管理をしていきます。
セルトレイを利用している場合は、どうしても周辺部が水分不足になりがちですので、水やりを行って乾燥しないように注意をします。尚、セルトレイを利用している場合は、本葉が2~3枚になった時、ポリ鉢では本葉が4~5枚になった時に苗を根が切れないように抜き取り、定植させてあげます。
苗を植える2週間前から畑の準備を開始しますが、この時は苦土石灰を1㎡あたり150gと、堆肥を2kg入れて良く耕してあげます。また、1週間前には1㎡あたり100gの化成肥料を入れて畝を作ってあげます。植える時には土を盛ってから穴を掘り、
セルトイレやポリ鉢から抜き取った苗を穴に入れて土をかけてあげ、その後でたっぷりと水やりを行います。因みに、玉レタスなどの結球種の野菜と言うのは、苗を深く植えてしまうと球状になり難いので注意が必要です。
玉レタスの増やし方や害虫について
玉レタスの種にはコーティングされている種子と裸種子もしくは生種子と言う2つの種類が在り、育て方も異なります。裸種子や生種子の場合は、種を購入した後は一昼夜水に浸してから、布などの上に種を取り出して水きりを行い、種が乾燥をしないように新聞紙やキッチンペーパーなどを、
利用して包んでから冷蔵庫の中で2~3日保管をして発芽を促しますが、コーティングされている種子についてはこれらの作業は不要になるため、種を購入する時には注意が必要です。冷蔵庫に入れておくと2~3日ほどで芽が1~2ミリほど出てくるので、
このタイミングをみてセルトイレやポリ鉢などに種をまきます。苗は、日当たりが良く、水はけが良い環境の在る場所を選んで植え付けを行いますが、玉レタスは、酸性土壌の場合は生育が悪くなりますし、肥料あたりを起こす事も多いので、苦土石灰を使ってpH調整を行い、
元肥を全層に施してあげるのが増やし方のポイントです。また、水はけがあまり良くない場所では過湿となってしまい、玉レタスは過湿を好まないため、水はけの悪い場所に植えなければならない場合などでは高畝にしておくと安心ですし、
マルチングを行って上げることで土壌水分を安定化させることが出来ます。尚、シルバーマルチを行うと夏場などの地温を和らげる効果が在りますし、トウ立ち防止や、アブラムシなどの害虫を寄せ付けないなどの効果を期待する事が出来ます。
但し、マルチングを行った時には追肥が出来なくなりますので、肥料は全量の7割ほどを目安に元肥で入れておくのがポイントとなりますが、土が乾いていると肥料あたりが起きるケースが有るため、一雨降った後などにマルチングを行います。
玉レタスの歴史
サラダの食材に欠かせないレタスには幾つかの種類が在りますが、お店に行くとレタスと名の付く物が沢山店先に並んでおり、どれにしようかと迷うほどの種類が在ります。しかし、レタスというものには原型というものがあり、その先祖となるものは中近東や地中海沿岸に自生しているものが原産であると言います。
また、レタスの生息地は国内においては幅広い地域になっています。紀元前4500年の時代に描かれたと言われているエジプトの壁画などにはレタスが描かれており、この時代からレタスの栽培が行われていたと言われています。後に、地中海沿岸などの地域に広まり、
ローマ帝国の中でもレタスは定番の野菜として食されていたと言います。しかし、これらのレタスは現在のような結球するものではなく、結球しないレタスが一般的だったと言います。その後、16世紀に入ると結球するレタスが誕生し、
ここからアメリカ、中国に伝わり一般的に栽培が行われるようになったと言います。日本にレタスが伝わったのは奈良時代であり、奈良時代から江戸時代にかけて食べられていたものは玉レタスでは無かったと言います。明治時代に入ると、飾り物として玉レタスが登場したと言いますが、
これをサラダなどの野菜として食べるようになったのはこれ以降であり、比較的新しい野菜だと言われているのです。そのため、レタスの先祖は古い時代から存在していたわけですが、日本国内における玉レタスの歴史は比較的浅いと言われているのです。
玉レタスの特徴
玉レタスは結球する野菜であり、玉のように丸い形に成長する事からもこのように呼ばれています。原産は地中海沿岸地域や西アジアなどであり、キク科アキノノゲシ属の一年草もしくは二年草の種類になります。また、レタスには和名としてチシャと呼び名も有ります。
因みに、レタスのカロリーと言うのは100gあたり15kcalしかありません。これは数多く在る野菜の中でも低カロリーな野菜でもあり、多くの量を食べてもカロリー量が低いため、ダイエットにも最適と言われています。但し、玉レタスなどは身体を冷やす効果も有るため、
食べ過ぎてしまうとお腹を壊してしまうとも言われており、注意が必要です。これは玉レタスに含まれる水分量が100gあたり94.88gであることからも、水分を多く摂取すると言う意味でもあるのです。玉レタスは開花する時には茎を伸張および分岐をさせて、そこに直径1cmほどの黄色い花を咲かせると言います。
しかし、開花している時間は短くて、1~2時間ほどだと言われています。また、畑から収穫する時などはナタなどを使って地表近くの株をカットしますが、この時乳白色の液体が出て来ると言います。この液体は苦味を持つ液体であると言われているのですが、
ポリフェノールの一種となるラクチュコピクリンと呼ばれる成分が滲出すると言います。また、このラクチュコピクリンと呼ばれる成分は鎮静作用や催眠促進の効果を持つとされており、茎に多く含まれるのが特徴で、19世紀頃にはレタスを乾燥粉末して鎮静剤として利用されていたと言われています。
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