シェフレラの育て方
シェフレラの育てる環境について
シェフレラは耐陰性があるので、日陰でも育ちますが、やはり丈夫でしっかりとした樹に育てるためには日当たりの良い場所で管理するようにします。強い日差しに当たると葉焼けを起こしてしまうことがありますので、夏場などは日除けを施してあげるか、半日陰に移してあげるとよいでしょう。
室内で管理していたシェフレラを戸外に出す際にも、急に日向に出すと葉焼けの原因になります。まずは日陰から半日陰、それから日向という順に徐々に慣らしていくようにしましょう。耐寒性もあるので、冬には比較的強い植物です。霜などに気をつければ、戸外で育てることも可能です。
シェフレラは生育が旺盛ですので、どんどん成長していきます。あまり大きくしたくない場合は切り戻しを行って切りつめていけば大丈夫です。鉢植えで育てている場合、鉢底から根が出てきたら根詰まりを起こしている証拠ですので、早めに一回り大きめの鉢に植え替えてあげましょう。
また、2年以上植え替えをしていない場合も植え替えをしてあげる必要があります。植え替えの適期は4月〜9月頃までです。赤玉土(小玉)と腐葉土を6:4の割合で混ぜ合わせたものを使用します。市販の観葉植物用の用土を使用してもよいでしょう。
大きくなってきたら支柱などを立てて固定してあげるとまっすぐ育ちやすくなります。また、定期的に剪定をしてあげると、綺麗な樹形に整えることが出来ます。伸びてくる芽の向きを考えながら切り戻すと、そこからワキ芽が出てきてまた育ってきます。
種付けや水やり、肥料について
シェフレラは乾燥に強い植物ではありますが、春から秋頃の生育期間はしっかりと水をあげるようにしましょう。あまり頻繁に水やりをすると根腐れの原因になりますので、用土の表面が乾いてきたら鉢底から水が滲み出るくらいたっぷりと与えるようにします。
気温が下がってくるに連れ、徐々に水やりの回数を減らしていきます。冬場は生育が止まり気味になりますので、土が完全に乾いてからさらに4〜5日経過して水を与えるくらいで大丈夫です。春になって気温が上がってきたら、また徐々に水やりの回数を増やしていきましょう。
肥料を与えることによって、より丈夫で大きな樹に育ちます。生育期に緩効性の化成肥料などを2ヶ月に1度位の割合で置き肥してあげるとよいでしょう。また、2週間に1度くらい、液体肥料を与えるのもお勧めです。ハイドロカルチャーで育てているものの場合は、
ハイドロカルチャー用の液体肥料がありますので、それを適量与えるようにしましょう。肥料を与える際、樹形のバランスが崩れる原因にもなりますので、常に一定量の肥料を与えるように注意することが重要です。置き肥をする場合にも場所によって極端な差が出ないように、まんべんなく撒いてあげることがポイントです。
あまり大きくしたくない場合は肥料は若干控えめにします。観葉植物の多くは冬場の肥料を嫌いがちですが、シェフレラの場合、温かい室内などで管理していると冬でも新芽をつけることがあるほど生育旺盛です。そのような株の場合は、冬でも肥料を施してあげましょう。
増やし方や害虫について
シェフレラは挿し木と取り木、茎伏せで増やすことが出来ます。挿し木で増やす場合、切り戻した際に落とした部分を使用するとよいでしょう。10〜15センチくらいの元気の良い茎を選び、上部2〜3枚の葉を残して下部分の葉は全部落としておきます。
あれば切り口に発根促進剤を塗って、挿し木用の用土に挿し、乾燥しないように気をつけながら管理してあげれば2ヶ月ほどで根を出します。発根したら鉢上げをしてあげましょう。取り木は大きめの株に育てたい際に向いています。親株の節のすぐ下の部分の表皮を、カッターなどで幅2〜3センチほど剥ぎ取ります。
水で湿らせた水苔をその部分に巻き付け、ビニールで水分が蒸発しないようにしっかりと覆っておきましょう。2ヶ月ほどで発根が見られます。発根したら丁寧に親株から切り取り、水苔を軽く取って用土に植えかえてあげるとよいでしょう。小さめの株を作りたい場合は茎伏せがお勧めです。
太めの節のある茎を3〜5センチほどの長さに切り揃え、園芸用ポットなどに茎の表面が出るよう斜めに軽く埋めておきます。節の数だけ株が出来ますので、一度にたくさん増やしたいときにも向いています。シェフレラは病気や害虫には強い植物ですが、
ハダニやカイガラムシが発生することがあります。見つけ次第、早めに駆除してあげましょう。また、定期的に葉の表裏に葉水を施してあげることによってある程度予防もできますので、霧吹きなどでマメに加湿してあげるようにすることが大切です。
シェフレラの歴史
シェフレラは台湾や中国南部を原産としたウコギ科の常緑低木です。手の平を広げたような可愛らしい葉が密集して育ちます。ドイツの植物学者、シェフラーからちなんでその名が付けられました。シェフレラは世界中で栽培されており、熱帯から温帯を主な生息地としています。
およそ600種類があるといわれ、背の低い者から高いものがあり、様々な場所で育てることが出来ます。庭木などとして育てる場合、大きくなると10メートル近くになることもあります。葉もバラエティ豊かで、色や大きさ、形も様々です。
品種改良によって最近では斑入りのような園芸品種も登場してきました。パンヤ科のカポックノキと似ていることから、一般的にカポックと呼ばれることがありますが、実際には全くの別物です。シェフレラの正式和名はヤドリフカノキですが、こちらはあまり知られていません。
最も人気のある品種は「ホンコンカポック」でしょう。園芸店やホームセンターにも必ずと言っていいほど置いてあります。節が多くてバランスを整えやすいので、見た目が華やかなタイプです。シェフレラは耐陰性と耐寒性があり、育て方が非常に簡単です。
その為、観葉植物初心者の方にもお勧めの植物です。暖地であれば、庭木として大きく仕立てることも可能です。鉢植えとしてももちろん人気がありますが、土を使わないハイドロカルチャーでも十分に育てられるので、室内で土を使うことに抵抗のある方にもお勧めです。
シェフレラの特徴
シェフレラは観葉植物として非常にメジャーで人気のある植物です。特に難しい管理などが必要ないので、手軽に育てることが出来ます。しっかりとした茎に肉厚で光沢のある緑色の葉が特徴的です。花が咲いたりするわけではありませんが、存在感があり、大きく育ったシェフレラは実に華やかです。
まっすぐと伸びるので見た目も美しく、仕立てやすいのも人気の理由の一つでしょう。大きさは育てる場所などによって異なりますが、1〜2メートルほどの高さに育ちます。仕立て方によってはコンパクトなものに育てることも可能で、
デスクに置いて観賞出来るほどのミニ観葉植物としても人気があります。葉が丸みを帯びていて厚みのある「ホンコンカポック」が最もメジャーですが、それ以外にも細めの葉で、全体的にコンパクトな樹形の「コンパクタ」、葉の先の方が魚の尾ひれの形のように裂けている「レターナ」、
葉が分かれずに一枚物の掌状葉となる「リサ」などがあります。葉の形だけでなく、色も多岐にわたっているので、置きたい場所のイメージに合わせやすい植物です。シェフレラ自体が大きく育つので、メインの観葉植物として扱われることが多く、
よく玄関先や店先などに置かれているのを見たことのある方も少なくないでしょう。鉢植えやハイドロカルチャーとして育てる際には、他の植物と寄せ植えをするのもお勧めです。病気や害虫にも比較的強く、さらにどのような所に置いても育てやすいため、寄せ植えの植物同士の相性を気にせず使えます。
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