ゲッケイジュの育て方
ゲッケイジュの育てる環境について
ゲッケイジュは日が良く当たる場所を好みますが、日陰にも強いという特徴を持った植物なので、明るい日陰でも育ちやすいです。水はけの良い土地の方が育ちやすいですが、乾燥にも強い植物なため特に土質は悩まなくても大丈夫です。
地中海沿岸が生息地なため暖かさを求める植物の種類ですが、耐寒性もあるので-8℃くらいまでは育てることができます。耐寒性はありますが、冬の時期の風には当たらないように育てていく必要があります。寒さにより葉の痛みが出やすくなります。
枝が伸びやすいので細かく枝が分枝した所があれば、枝を間引いて風通しを良くしてあげましょう。高く伸びる植物なため、風に弱く倒れやすいので必要であれば支柱を立てて支えてあげると良いでしょう。暑さにも寒さにも強い植物なので、育て方は比較的簡単で誰でも育てることができます。
注意すべき点とすれば日当たりが良すぎて直射日光がきつい環境で育ててしまうと、葉が黒くなってしまうおそれがあるので注意が必要です。黒くなってはせっかくのつややかで美しい濃い緑の葉を楽しむことが出来なくなってしまいます。また雨が当たりやすい環境で育てている場合は、
よほど場合でない限りは水やりの必要がないため、そういった面でも育てやすさがあります。晴れの日が続いた場合は、土が乾燥していないかチェックしてあげる必要はあります。育てる環境としては、暑さにも寒さにも強いので程よく日の当たる場所であれば良く育てることができるでしょう。
種付けや水やり、肥料について
庭に植えてから2年未満のゲッケイジュであれば、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてあげましょう。植えてから2年以上たったものであれば、水やりの必要はあまりありません。鉢植えで育てている場合は、土が乾いたらたっぷりと水を与える必要があります。
肥料は庭植えの場合は2月に有機質肥料を寒肥として株元の周辺に埋めておきましょう。鉢植えの場合は3月に化成肥料を株元に追肥しましょう。また鉢植えの場合は、水はけのよい有機物の多い土で育てると良く育ちます。赤玉土と完熱腐葉土や樹皮堆肥を2対1の比率で混ぜたものを土として使うと良いでしょう。
植え替えに適した時期は4月中旬から下旬、または9月です。庭植えでも鉢植えでも植え穴や鉢土の底に有機質肥料か暖効性化成肥料を元肥として入れましょう。ゲッケイジュは移殖が苦手な植物なので、多くの株を移植する場合には根などを傷つけないように注意しながら行いましょう。
またゲッケイジュは肥料が足りなくなると葉の色が悪くなるので肥料がなくならないように注意して育てていくときれいな葉を保ったまま育てていくことができます。また育ちやすい種類の植物なので剪定をしなくても自然な形となりますが、
あまりにも伸びすぎた場合やコンパクトな形で維持したい場合には、刈り込みや切り戻しをして樹形を整えてあげましょう。適当なところで芯と止めて、横枝を這わせるようにしましょう。この場合も寒い時期は避けるようにしましょう。
増やし方や害虫について
ゲッケイジュは雄株であれば挿し木をすることで増やしていくことができます。7~8月にその年に伸びた枝の先から穂木をとり挿し木にしていくと増やすことができます。雌株であれば、10月に種を採取することができるので、その他種を撒いて増やしていきましょう。
約半年後くらいには発芽します。ゲッケイジュには病害虫はほとんどつきませんが、風通しが悪いとカイガラムシが発生することがあります。カイガラムシは樹液を吸ってしまうので、樹勢が弱ってしまいます。またカイガラムシの排泄物が葉や枝につくことで黒いすす状のカビ=すす病を誘発してしまいます。
すす病はカイガラムシが原因なので、カイガラムシを退治することで発生しなくなります。カイガラムシは5月~7月が幼虫として発生しやすい時期です。幼虫としてウゴきわまることで拡散してしまいます。発生直後の幼虫はロウ質におおわれていない状態なので、
この時期に農薬を撒いておくと良いでしょう。成虫の状態であれば冬の間にブラシなどを使いかき落とし処分しておくと、幼虫の発生する確率を大幅に減らすことができます。またこの時期にマシン油乳剤をかけておくと成虫を除去することができるのでオススメです。
またカイガラムシは風通しを良くすることである程度防ぐことが出来るので、庭植などする際は予めゲッケイジュを植える間隔を開けて植えるように心がけると風通しも良くなり、カイガラムシのよる被害を受けることを防げるでしょう。
ゲッケイジュの歴史
英語ではローレル、フランス語ではローリエ、日本語では月桂樹と呼ばれています。クスノキ科の常緑高木植物で地中海沿岸の原産として広く栽培されています。葉に芳香があり古代から料理などにも用いられている植物です。ギリシャ神話の「アポロンとダフネの物語」に由来され、
ギリシャやローマ時代から神聖な樹木として知られています。laurusはラテン語で「誉め讃える」という意味を持つように、古代ギリシャでは勝利と栄光のシンボルとして葉のついた若枝を編み「月桂冠」を作り、それを勝者や優秀な者、大詩人への頭へと被せたと言われています。
また英和と平和の象徴としてもゲッケイジュは芳香剤としても古くから使用されることが多く、乾燥させたものを料理へ使われていました。シナモンの香りのような甘くスパイシーな香りがするゲッケイジュは肉や魚の臭み消しや燻製の香りづけなどにも使われていますが、
唾液の分泌を促したり消化を助ける働きがあることから胃腸に良いとされ、スープやソース類に古代から使われていました。またローマ時代では万能薬としても使われていました。胃腸に良いだけでなく、冷え性やリュウマチ、関節痛などに効果がある植物なため、
病人が出ると戸口にゲッケイジュの枝を下げていたと伝えらえています。また葉の部分はヒーリング作用もあるため、ヒステリックを起こしやすい人に使われていました。日本には1905年頃にフランスから来た植物でもあり、日露戦争の戦勝記念樹にもなっています。
ゲッケイジュの特徴
ゲッケイジュは雌雄異株の常緑高木で分枝が多く、自然のまま育てた場合は高さ10メートル近くまで育ちます。良い環境で育ったものは20メートル近くになるともいわれています。葉の形は先が尖ったような楕円形をしており、濃い緑色をしておりつややかで、少し波状になっています。
また葉に芳香があるのが特徴です。4月~5月頃になると、いくつかの葉のわきに黄色っぽい小さくかわいい花を咲かせます。数枚の総苞片の中に散形花序があります。花弁は淡黄色で4枚、雄ずいは多数ついています。そしてオリーブの実に似たような広楕円形の果実をつけますが、
日本では雄株が少ないことから滅多に果実をみることはありません。果実は秋になると黒紫色に熟します。冬は休眠期に入るため新葉が少なく香りも減少するのも特徴的です。ゲッケイジュは害虫が多いことから日本では鑑賞として用いられることは少ないですが、
ヨーロッパでは一般家庭でも鑑賞植物として親しまれています。ゲッケイジュの葉を乾燥させることで香料として使われることも多く、カレーや肉料理などの利用されることが多いです。枝はリースなどの素材として使われることも多いです。
お部屋に飾ることでニオイ消しとしても使うことができます。暑さに強く、日陰や湿気にも強いため初心者でも育てやすさがあるのも特徴的です。そのため公園や学校などにも植えられていることが多い植物でもあります。また記念樹やシンボルツリーとして植えられることも多いです。
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