ジャーマンカモミールの育て方

ジャーマンカモミールの育て方

ジャーマンカモミールは生息地のヨーロッパなどでは古くから薬草として用いられ、生活には欠かせないハーブです。ヨーロッパから西アジアが原産になり、キク科シカギク属カモミール種に分類される耐寒性の一年草になります。

育てる環境について

ジャーマンカモミールは耐寒性に優れていますが、暑さには弱くなっています。そのため育てる際には直射日光は避けた方がよいのですが、開花の時期が春から初夏になるため、なるべく日当たりの良い場所に植えるようにしてください。

花が終わると枯れてしまうので夏の時期の強い日差しについては、特に育て方の心配はありません。ジャーマンカモミールは適度な湿度を好むため、乾燥してしまうと生育が遅れてしまいます。ただし過度に湿気のある環境では根腐れを起こしたり葉が枯れることもあるため、

茎が密集している場合には少し間引いて風通しを良くすることが大切です。ジャーマンカモミールは栽培にほとんど手がかからず、そのまま放任しておいても丈夫に育ちます。ただ、そのままの状態で放置しておくと開花の期間が短くなってしまうこともあるため、

花を長持ちさせたい時には、花をこまめに摘み取って茎が密着した部分を刈り取っておくと、きれいな花が長く楽しめます。庭でジャーマンカモミールを育てる場合には、水はけの良い土壌に植えてください。鉢植えの場合も同様に水はけの良い土を選ぶようにして日当たりの良い場所に置くようにしますが、

乾燥し過ぎないように水やりには十分注意して、特に気温が高くなった時に水切れがないように管理しておきます。華奢で繊細な印象の植物なので、自然な雰囲気のガーデンにぴったりで、室内ではナチュラルテイストのインテリアにもよく合います。

種付けや水やり、肥料について

ジャーマンカモミールは9月から10月に種まきを行います。鉢やプランターで栽培する時には赤玉土・腐葉土などの水はけが良くて保水力もある土を使うようにしてください。酸性の土壌が苦手なので、あらかじめ苦土石灰を混ぜ込んで土を改良しておいて、

そこに緩効性の肥料を土に混ぜ込んでおくと、それ以降は特に肥料を与える必要はありません。ジャーマンカモミールは肥料を与え過ぎると香りが少なくなることがあり、窒素を多く含んだ肥料をたくさん与えてしまうと却って花付きが悪くなることもあります。

このように育てる時にはまめに肥料を与えなくてもよいのですが、花をたくさん咲かせたい時には開花前の3月頃に、リン酸を多く含んだ肥料を与えると花付きがよくなります。直まきではなく始めにポットで育てる場合は、1つのポットに対して4~5粒の種をまき、

土は種が隠れるように薄くかぶせます。発芽したら生育の悪い物を間引いていき、最終的に葉が5~6枚ほどまで育つ頃には1本残して、それを20cmから30cmほどの間隔をあけて植付けます。ジャーマンカモミールの発芽に最適な温度は15~20度です。寒さには強い性質ですが、

苗が十分に育っていないうちは温度管理に気をつけて、霜などの被害にあわないようにしてください。水は表面の土が乾いたら与えるようにして、乾燥させないようにします。たくさんの花を咲かせるためには日照が重要になるので、しっかりと日に当てて管理しましょう。

増やし方や害虫について

ジャーマンカモミールは一年草のため、花が終われば再度種から育てるようになります。植えた環境が良い時には翌年もこぼれ種で育つので、ハーブティーなどで花を収穫している場合は、すべて摘み取らないようにして、翌年のために花を残しておくようにします。

ただし毎年こぼれ種で育てていくと、ジャーマンカモミール特有の香りが弱くなることがあります。以前と比べて香りが落ちてきたと感じた時は、古い物は引き抜いて新しい種を植えるようにしてください。ジャーマンカモミールはアブラムシが多く発生します。

発見した時はすぐに駆除するようにしますが、ハーブティーなどで口に入れることも多いため、体に有害な化学薬品はなるべく避けるようにします。これには普段から口にしている物を利用することが有効で、牛乳を霧吹き吹きかけたりトウガラシと焼酎を混ぜて薄めた物を散布するといった方法があります。

また風通しが悪くなるとアブラムシが発生する確率が高くなるため適度に間引いたり、鉢植えやプランターなどで栽培していて移動できる場合は、風通しの良い場所に置くなどの対策を施します。駆除後にはアブラムシの飛来を防ぐため目の細かいネットをかぶせて防ぐようにします。

アブラムシは光る物を嫌う性質があるので、プランターや庭木の周囲に銀色などのキラキラ光るテープを貼っておく方法もあります。窒素の肥料を与え過ぎないこともアブラムシ対策としては効果的な方法です。

ジャーマンカモミールの歴史

ジャーマンカモミールは生息地のヨーロッパなどでは古くから薬草として用いられ、生活には欠かせないハーブです。ヨーロッパから西アジアが原産になり、キク科シカギク属カモミール種に分類される耐寒性の一年草になります。

カモミールには学名「Matricaria recutita」というジャーマン種と「Anthemis nobilis」というローマン種があり、大抵はカモミールというとジャーマンカモミールを指します。この2つは良く似ていますが種類が全く異なり、ローマン種は多年草で、茎を切ってみて中心が空洞になっているものがジャーマンになります。

ローマンは煎じると苦みが出ることから、ハーブティーとして利用されているのは主にジャーマンカモミールです。ハーブティーとして利用する時には、花が完全に開いた時に採取して、乾燥させてから使います。とてもクセがなく飲みやすいため、代表的なハーブティーとなっています。

肌にもよいとされていることから、入浴剤としてもよく利用されています。日本には江戸時代にオランダから薬用として持ち込まれ、和名のカミツレはオランダ語からきています。抗炎症・鎮静・発汗作用、健胃、安眠効果があるとされ民間薬として利用されてきました。

ジャーマンカモミールは花に香りがあり、リンゴのような甘い匂いがします。カモミールの名前はこの香りから付けられていて、ギリシア語で大地のリンゴを意味するカマイメロンが由来となっています。

ジャーマンカモミールの特徴

ジャーマンカモミールの丈は約60cmから90cmになり葉は非常に細くなっています。開花時期は3月から5月の春から初夏にかけて咲き、中心が黄色の白い一重の花弁が特徴です。花が開いてくるうちに黄色の部分が膨らんでくるため、ハーブとして利用する場合には花の中心が盛り上がってから収穫します。

一年草のため花が咲き終わると枯れてしまいますが、条件が良い時はこぼれ種で翌年以降も育って花が咲きます。カモミールは周辺の植物をの生長を助けるコンパニオンプランツとしての側面もあり、バラや野菜などと一緒に栽培することで他の植物を病害虫から守る働きもあります。

共に植える野菜は玉ねぎやキャベツ、白菜、ブロッコリーなどと相性が良く、アブラムシなどの害虫をジャーマンカモミールに引き寄せることで野菜を被害から守ります。摘み取ったカモミールは日陰の風通しの良い場所で乾燥させて、

お茶や入浴剤、化粧水などさまざまな物に活用できます。ジャーマンカモミールには皮膚の炎症や痒みを抑える働きを持つ「カマズレン」炎症を抑える「マトリシン」「アズレン」などの成分が含まれていて、収穫した花から抽出した精油はきれいな濃青色をしています。

また眠りをサポートするハーブとしても知られていて、就寝前に精油をアロマとして利用したり、乾燥させた花をお湯で蒸らしてハーブティーとして活用するなど、さまざまな方法でジャーマンカモミールの成分が利用されています。

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