ポリゴラムの育て方
ポリゴラムの植えつけ
植えつけの最適期は春です。ポリゴラムは大抵の場合、苗で流通していますので、種付けではなく苗の植えつけを行います。庭植えでも鉢植えでも、苗の根鉢がすっぽり入る大きさと深さの穴を掘り、根鉢を崩さずに植えつけましょう。
匍匐してどんどん横に広がっていくので、鉢植えはあまり向いていません。日当たりが良く、乾燥気味の場所に、庭植えにしてやる方が良いでしょう。鉢植えにするなら、切り戻しをこまめに行って、ボリュームを抑えてあげましょう。
4月頃から花が咲き始めますので、植えつけの最適期は春、3月半ば頃からですが、丈夫な植物ですので、いつでも植えつけや植えかえをしてかまいません。繁殖力がとても強いので、匍匐してどんどん広がってしまったり、こぼれ種で根付いて広がってしまうようであれば、掘り上げて植えかえをします。
土質もあまり選ばず良く育ちますが、水はけと通気性が良く、適度な保水性のある土がよいでしょう。赤玉土小粒:腐葉土を6:4の割合で混ぜた土などがよいでしょう。植えつけの際に、緩効性化成肥料を施します。追肥をしなくても良く育ちますので、追肥はしません。追肥をすると逆に花つきが悪くなりますので、元肥だけにとどめましょう。
ポリゴラムの育て方と管理
ポリゴラムはとにかく丈夫な植物で、日本に入ってきて野生化しているほどですので、育て方は難しくありません。むしろ、どんどん増えて、元の植物を追いやってしまう可能性もあるので、育て方でまず気をつけることは植える場所です。庭植えの場合、限られた場所に植えてしまうと、他の植物を追いやってしまう可能性が高くなりますので、広い場所に植えてやるのがよいでしょう。
どんどん増えるので切り戻しが必要にはなりますが、鉢植えやプランター植えもできます。ポリゴラムは霜が降りると枯れてしまうので、庭植えだと冬に枯れてしまいますが、鉢植えやプランター植えにした場合は、軒下など霜を避けられる場所に移動してやれば、簡単に常緑のまま冬を越させることができます。
また、庭植えの場合も、枯れても、地面が凍結しなければ、土の中で根が生きていますので、翌年には新芽が出てきます。また、花の内部に種子が成熟し、こぼれ種からも芽を出します。このように育て方が簡単な多年草です。半日陰や明るい日陰でも育つことは育ちますが、あまり美しい見映えにはなりません。
このため、育て方として他の植物を追いやってしまう場所に植えないということの他に、日当たりの良い場所に植えてやることも大切です。良く日に当ててあげると、花数も増えますし、綺麗に紅葉もしますので、美しく育ちます。
野生化するほどなので、水やりにはあまり気を使わなくて良いでしょう。庭植えの場合は、よほど土がからからにならない限り必要ありません。鉢植えの場合は、土が乾いたら水をたっぷりやるようにします。
肥料は植えつけの際の元肥のみで十分です。追肥をすると逆に花つきが悪くなります。夏場は花が咲かないお休み期間になるので、少し雑草のような見た目になってしまいますが、花は金平糖のようなかわいらしいピンクの花で目を楽しませてくれますし、葉も秋に紅葉してこれもまた綺麗です。単独で広げて育てると見応えがあります。
ポリゴラムの種付け、栽培
ポリゴラムは苗で流通していますので、初めて植える場合には苗で植えつけますが、その後、栽培する場合には種でも苗でも行うことができます。ポリゴラムは放っておいても、土の中の根が冬を越して芽を出しますし、こぼれ種からも芽が出ます。
このため、庭植えの面積を広げる、新たに鉢やプランターに植えつけるなどの必要がない場合は、特に何もしなくても、多年草として翌年も育ちます。栽培する場合は、種を採取して種付けする方法とさし芽で増やす方法の2通りがあります。
種を採取して種付けで栽培する方法の場合は、まず秋につく細かい種を採取します。採取した種は紙袋に入れて日陰で干します。種が十分に乾燥したら、紙袋に入れたまま、冷蔵庫の野菜室で春まで保存します。
春になったら、冷蔵庫から出し、種をまいて、栽培を開始します。1週間程度で発芽するので、本葉が3枚ほどになったらポットに植えかえます。本葉が8枚ほどになったら、庭や鉢、プランターに植えつけましょう。庭に植える場合は、横に50センチほど広がることを考慮し、株の間をあけて植えつけます。
さし芽で増やして栽培する方法の場合は、切り戻しで切った枝を利用します。季節は初夏の頃がよいでしょう。ポリゴラムは放っておくとどんどん繁殖しますので、頻繁に切り戻しをしてやる作業が必要になってきます。この機会を利用します。
切り戻した枝を葉を2、3枚残してさし穂にし、30分~1時間ほど水あげします。その後、ポットに植えつけます。その後の、庭や鉢、プランターへの植えつけのタイミングは、種付けの際と同じです。ポリゴラムはデリケートな植物ではないので、あまり神経質にならずに簡単にさし芽で増やすことができます。
ポリゴラムの歴史
ポリゴラムはヒマラヤを原産とする多年草です。タデ科の植物で、別名でカンイタドリやヒメツルソバとも呼ばれます。和名のヒメツルソバは、葉も花も蕎麦に似ていることから名付けられました。
もともと日本には自生しておらず、ロックガーデン用に明治時代に日本に入ってきた歴史があります。用途はロックガーデン用でしたが、非常に丈夫な植物のため、日本に根付いて野生化しているポリゴラムも見かけるようになりました。
空き地や道端、道脇のアスファルトなども生息地としてしまう、力強い植物です。明治時代に入ってきて以来、丈夫で育てやすいため、使いやすいグランドカバーとして扱われています。
ポリゴラムの特徴
とにかくとても丈夫な植物です。ヒマラヤを生息地とし、日本には明治時代に入ってきた植物ですが、道端で野生化しているポリゴラムも見かけることができるほど、繁殖力が強い植物です。真夏を除き、春から秋にかけての長い間、1センチほどのピンク色の小花を付けます。春の咲き始めは、白色で咲きピンク色に花色が変わります。
小花は多数集まって咲き、金平糖のような丸い花なので、花の開花期の様子はとてもかわいらしいものです。花の内部には種子が成熟します。葉は緑色でV字型に綺麗に模様が入っています。寒くなると、葉の色は濃くなります。秋には紅葉するので、その様子もとても美しい植物です。ただ、花が途絶える夏の間は、雑草のように見えてしまうのが、少し残念なところです。
ロックガーデンでグランドカバーとして使われる用途で日本に入ってきたため、匍匐して育ちます。茎が匍匐していき、土に接した節から発根して広がります。一株で横に50センチほどになります。耐寒性は普通、またはやや弱いくらいといわれますが、耐寒温度は氷点下5度くらいで、かなりの寒さに耐えることができます。
冬に霜が降りたりすると、地上に見えている部分は枯れてしまいます。ただ、地面が凍結してしまわない限り、根が土の中に残っているので、翌年には新芽が出てくる宿根草です。また、こぼれ種を残すので、そこからも再び繁殖します。
夏は花が一旦お休みに入ってしまうので、見映えがしないのですが、日本の高温多湿に強く枯れてしまうことはありません。そして、秋にはまた花が咲き出します。秋には葉も紅葉するので、花と一緒に楽しむことができます。ポリゴラムはタデ科イヌタデ属の植物ですが、旧属名をポリゴラムと言います。流通の際は、このポリゴラムという名か、ヒメツルソバの名で流通しています。
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