フクジュソウの育て方

フクジュソウの育て方

雪に覆われたり、冬の間は殺風景な庭に、どんな花よりも早く顔を出して春の訪れを知らせてくれる、それがフクジュソウです。フクジュソウは古くからお正月に咲くおめでたい花としてよく知られており、愛好家やプロの栽培家の中では、自然のものとは違い温度調整などを行い丁寧に手間をかけて、お正月に咲かせる風習があります。

フクジュソウの育て方

フクジュソウは昆虫に花粉を運んでもらう虫媒花ですが、蜜は持っていません。けれども蜜を持たない代わりに、昆虫を引き寄せるために花びらで囲んだ暖かな空間を用意している花です。花の形がまるでお椀のようにふんわりとしていて、太陽の光を花の中央部分に集めることにより、花の中を柔らかくふんわりと保温しています。

そして太陽の動きに合わせて鼻の向きを変えることで本力を高めています。さらに根に含まれるアドニンという成分は薬事法で劇薬として指定されており、強心剤や利尿剤などの薬用に利用されています。地植えでフクジュソウを育てる場合は特に手入れをする必要はありません。

元々落葉樹の下に群生している山野草のため、地植えにする場合には特段手間をかけてやらなくても大丈夫です。自生地に近い環境で育てるのが最も向いてているので、庭に地植えにする場合には、花が咲きだすまでの間、霜や凍結などを抑えるために落ち葉などをかけてあげるようにします。

山林の中のように自生している場所に近い環境が整っていれば、自然とゆっくりと増えていきます。地植えする場所を選ぶ時には、できれば落葉樹の下の部分の、比較的水はけの良い場所を好みます。寒い季節に芽を出して力強く育ってゆく花なので、寒さには強いのですが、暑さと乾燥には弱い性質があるので注意が必要です。

山の自生地では東北向きの斜面を好む傾向があります。育て方としては排水の良い土を選ぶようにし、腐葉土を施し、あらかじめ堆肥などの肥料を土に混ぜて耕しておくようにします。つぼみの付いた鉢植えを購入した場合には、つぼみが黄金色に色づいているのに花が咲かないという場合があります。

これは単純に日光が不足しているのか、そうでなければつぼみを覆っている薄皮の部分が乾燥してしまっていることが原因として考えられます。特に乾燥した室内に置いているとこうしたことになることがあるので、買ってきた鉢植えがもしも薄皮が乾燥してしまった場合には、花を傷つけないように注意しながら、先の細いもので丁寧に薄皮を破ってあげると花が咲きます。

フクジュソウを鉢植えで栽培する育て方に適した環境は、まずは開花期の冬のころに日当たりの良い場所を選ぶことが大切です。特に室内に置いて栽培している場合には日の差し込まない場所だとぱっときれいに花が咲かないので、開花期にはよく日の当たる窓辺などに移動させるようにします。

その後5月ごろから徐々に日陰の場所に移動し、初夏には涼しい場所へと移動して乾燥させないような育て方に注意することが大切です。花が終わって茎葉がグングン伸びるころから、明るい日陰で栽培するようにします。梅雨の時期になると地上部が枯れてしまうので、それ以降は日陰で栽培するようにします。

肥料は元肥に化成肥料を与えた後は、花が終わってから液体肥料を与えるようにします。土の表面が乾燥しているようなら水をあげるようにします。6月ごろに地上に出ている部分が枯れてしまっても水やりだけは続けるようにします。

福寿草の根は水を吸う力が弱く乾燥を嫌うので、表面が乾いてきたと感じたらたっぷりと水を与え、根が乾かないようにします。生育期はもちろんなのですが、花が終わり地上部が枯れた後の休眠期でも土の湿り気が必要なので注意します。

フクジュソウの殖やし方

さらに植え替え時のポイントとしては根の扱い方が大切になります。作業は9月から10月ごろが最適で、2年に一度株分けを兼ねて行うようにします。この時期になると地上部分が枯れてしまって土の中の根だけの状態になるのですが、株分けのために鉢から抜くと、きちんと育っている株ならば長い根がたくさん生えている状態です。

植え替える際にこの根を切り詰めてしまうことは避けなくてはなりません。植え替えの際には根は長くても切らずに巻いておくようにします。増やし方としては種付けや株分けで増やすことができます。種付けで育てる場合は採りまきが基本で、株分けは植え替えと同時に行うようにしますが、あまり細かく分けすぎると生育が衰えて枯れてしまいます。

目安としては1株に5つから6つの芽が付くように分けるのが理想です。そして種付けの際には、種を採取したらすぐにまくことが大切です。種付けの際に種を乾燥させてしまうと発芽率が低下してしまう性質なので注意します。

フクジュソウがかかりやすい病害虫

また、夏になると白絹病という病気が発生しやすくなります。この病気が発生すると、フクジュソウの根元が白い糸のようなもので覆われ、株全体の生育が悪くなり、その後に枯れてしまうことになります。土壌に繁殖する病原菌なので、鉢植えする場合には清潔な土を使用することが大切です。

庭植えにする場合には、よく耕して土を日光消毒してから植え付けをするなどの予防が大切になります。もしも、白絹病が発生してしまった場合には、残念ながらその株は抜いて処分するようにします。また、春先からはナメクジが発生して、福寿草の若芽を食害してしまうことがあります。ナメクジは見つけ次第取り除くか、薬剤をまいて駆除するようにします。

フクジュソウの歴史

雪に覆われたり、冬の間は殺風景な庭に、どんな花よりも早く顔を出して春の訪れを知らせてくれる、それがフクジュソウです。フクジュソウは古くからお正月に咲くおめでたい花としてよく知られており、愛好家やプロの栽培家の中では、自然のものとは違い温度調整などを行い丁寧に手間をかけて、お正月に咲かせる風習があります。

そのため今でもお正月によく見ることができますが、実際には平均的な開花時期は2月から4月で、本来ならばお正月に咲く花ではなく、早春の訪れを知らせる花ということになります。これは、フクジュソウが旧暦のお正月に咲く花であり、新暦に変わってから開花時期がずれてしまったという歴史があるためです。

そのためお正月に咲かせるためには自然のものではなく、温度を調整するといった手間をかけて咲かせるという作業が必要になったものです。日本では江戸時代に多くの品種改良がおこなわれた歴史がありますが、現在残っているのはその中のほんの一部の品種だけにとどまっています。

フクジュソウの特徴

春一番に咲くおめでたい花ということから、和名を福寿草と名付けられました。この春一番というのは旧暦のお正月に当たり、かつてはお正月のころに咲いた花であったことに由来します。冬の終わりの2月ごろに、地下に埋もれた根茎から茎を地上にだし、直径3センチメートルほどの黄金色の光沢のある可憐な花を咲かせます。

福寿草という花を想像するときに、多くの人が黄金色の花を思い浮かべますが、実は他の花色の品種もあります。雪に覆われた荒涼とした風景の中で、頑張って芽を出し花をつける姿に、なんだか励まされているように感じるという人は多く、春の訪れを強く感じさせてくれる象徴的な花です。

最初のころはひっそりと一つ二つとしおらしく咲いていますが、徐々に花の数も増えてゆき満開の花を咲かせてゆきます。その後少しずつ茎が上の伸びてゆき、やや間延びした不安定な姿になったら、花の終盤を迎えたころです。花の終盤を迎えるころには、ニンジンのような葉を広げて、花というよりは野菜のような見た目になるのが特徴です。

そして6月ごろになると葉も枯れて、また長い休眠期に入ります。フクジュソウの花は長期間にわたって咲き続けますが、夕方には花びらを閉じます。日があたらないと花びらを開かないため、良く晴れた日は日があたると花びらが開きますが、日が陰ると一日花びらを閉じています。日本では北海道から九州の山林が生息地ですが、原産地は日本以外にもシベリア東部や中国、朝鮮半島などです。

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