リナリアの育て方

リナリアの育て方
リナリアは栽培が育て方がそれほど難しくないので初心者の方でも頑張って栽培することが可能です。室内で栽培する場合も屋外で栽培する場合も日当たりの良い場所で水はけの良い土を使うことがリナリアを育てる上では大前提になります。もし水はけがあまり良くない場所に地植えするのであれば川砂を混ぜ込むことで緩和されます。
鉢植えに植えるのならば小粒の赤玉土6、腐葉土3、川砂1の割合で混ぜ合わせたものを使うと良いです。植えつける前に土にはゆっくり効果を発揮するタイプの肥料を混ぜ込んでおくとよく育ってくれるようになります。秋に出たポット苗を使う場合は購入したらすぐに植えつけてしまいます。
あまりに遅いと冬がくる前に根をはることができずに枯れてしまうことがあるからです。寒冷地の場合は暖かくなってから植えつけるほうがいいので春に植え付けを行います。追肥については特に必要はありませんが、リナリアの様子を見て生長がいまいちの場合は液体肥料をあげるようにするのが良いです。
ここで育て方のコツですが、追肥をする場合、あまりに多く与えてしまうと茎ばかりがひょろひょろと伸びてしまって花付きが悪くなってしまうことがあるので、あくまでリナリアの生育があまり良くない時だけにするのが良いです。水は鉢植えであれば土が乾いてきたらたっぷりと与えるようにします。
しかし、他の植物同様に多湿はあまり好みませんから水をあげ過ぎないようにしましょう。冬の間は過湿を避けるために水やりの回数は他の季節の時よりも少なくするほうがいいです。耐寒性は普通ですが、霜がついてしまうと枯れてしまいますからそこだけはしっかりと対策しておくことが大切です。
リナリアを育てる上でのコツ
育て方は難しくはありませんが、やはり気をつけたほうがいいというポイントはあります。例えば病気や害虫です。病気は立枯病がかかりやすいです。立枯病は苗がまだ小さいうちに急に枯れてしまうという状態になることで、土が過湿になってる時に起きやすいです。ですからなるべく乾いている土の状態を保つようにします。
また使う用土は古いものは避けて清潔な新しいものをなるべく使うようにしたほうがいいです。害虫ですとやはり大きな被害を与えてくるのがアブラムシとイモムシです。春になると新芽が育って茎や葉、つぼみにまでアブラムシがつきやすくなります。アブラムシは一気に増える害虫なので一度ついてしまうとやっかいです。
見つけたらすぐに除去してしまいましょう。薬も役立ちますが、アブラムシは手でスッと触っただけでもとれますから下に落ちてまたくっつかないように気をつけて除去してしまうといいです。冬は霜がついてしまうと枯れてしまうので、寒い土地で植える場合はなるべく鉢植えにしておき、気温が低くなったら軒下などに移動させてあげるといいです。
花壇などに植えていて移動できない場合は霜よけ対策として寒冷紗や不織布などのネットなどをかけておくと霜よけになります。一年草の場合は花が終わった後は枯れてしまいますのでこれらの作業は必要ありません。土は酸性ぎみのものであれば苦土石灰をまいて土の改良をしておくほうが良いです。
種付けをすることはできる?
リナリアは花が咲き終わった後に種付けされますが、この種をまく場合は9月頃にするのがベストです。種付けをしないのであれば花がひと段落した時に花茎の付け根あたりでカットし、わき芽を出させることで2番花が咲き始めます。
また種付けさせたものから採取した種で育てる場合は早めに摘芯してわき芽を伸ばしてあげると株が倒れにくくなりますからオススメです。リナリアの種は花が小さいだけに非常に細かいので鉢や箱などにまいておきます。種は日の光りを浴びて発芽するので土をかける時もほとんどかけないくらい薄くしておき、水は底面で給水できるようにしておきます。
発芽して苗になったら混み合ってしまっている場所は適当に間引きます。草丈が5cmほどになったら鉢や庭など植えたい場所に植え替えをしてもOKです。種をまく時のポイントはなるべく同じ場所にかたまらないようにしてまくということです。
どんな花にも花言葉がついているものですが、リナリアにはこの恋に気づいてという花言葉があります。リナリアには草丈が15cmから20cmほどと短いグッピーシリーズや同じく草丈が短いリップルストーンシリーズ、モロッコ原産の一年草であるリナリア・マロッカナなどがあります。いわゆるヒメキンギョソウと呼ばれているのはビパルティタという一年草の品種です。
リナリアは花壇に植える場合でもどんな花とでもアレンジしやすいという特性があり、人気も高いです。ワイルドフラワーガーデンやナチュラルガーデンなど使い方も幅広いのもメリットです。コンテナに植える場合は後方に植えるようにすることで全体的なバランスをとりやすくなります。
リナリアの歴史
リナリアの名前の由来は生物学者だったリンネが提唱していた一つ一つの生物につけられた名前で、ギリシャ語でアマという意味があるlinonから名付けられました。アマに葉の形が似ていたことが理由です。和名ではヒメキンギョソウというものがありますが、こちらは小型の金魚草に見えるということから名付けられたものです。
学名はリナリア・ビパルティタといいます。ビパルティタには2つに深く分かれたという意味があります。ちなみにリナリアの茎の繊維部分は織物でよく知られるリネンの原料として使われていますし、種子の油は絵の具や石鹸として加工されています。
薬用だけではなく、食用としても使われるほどいろんなことに使われるのがリナリアなのです。原産がヨーロッパで、生息地はイベリア半島から北アフリカの辺りまで分布しています。ゴマノハグサ科ウンラン属の植物ですが、日本に渡来したのは明治時代末期頃だといわれています。
日本で栽培されているものはこのビパルティタがほとんどですが、他にも種類はあり、一部は野生化して自生しています。リナリアには一年草のものと宿根草のものがあります。ビパルティタは北アフリカやイベリア半島南部が原産のもので、一年草です。
リナリアの特徴を知ろう
リナリアは茎の先に穂状の総状花序を出します。青や紫っぽい唇のような形をした花をつけます。葉は狭い披針形ですが、互い違いに生えるのが特徴です。花の色は白や黄色、紫、ピンク、赤などがあります。草丈は15cmから40cmほどで、英名はスプリット・リップ・トードフラックスといいます。
花の直径は1cmから2cmほどの小ささです。切花としてよく利用されます。花が咲いた後にできる房は底部分が破けることによって地面に種を落下させて発芽させ、また新しい子孫を残していきます。そのため、自然の中ではあえて受粉などをしなくてもこぼれ種によってあちこちに広がって自生していることも少なくありません。
茎が倒れやすいのですが、もし倒れたとしてもその茎からわき芽が出てきてまた花をたくさん咲かせることができます。数株を群生させただけでもかなりボリュームが出て見ごたえもありますし、美しいです。一年草は宿根草よりも花付きが良くて華やかです。開花時期が長くて庭に植えておいても華やかです。秋に出てくるポット苗もありますので、それはすぐに植えつけてしまうのが良いといえるでしょう。
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