アメジストセージの育て方
育てる環境について
アメジストセージは、とても育てやすく初心者向きの植物ですが大切なのは育てる環境を整えて上げることです。その植物にあった場所を選ぶことこそが成功させる第一歩と言えるでしょう。基本的に暑さと寒さの両方に強いためどちらかと言えば地植えに適した植物ですが、もちろん鉢植えでも楽しむことが出来ます。
どちらの場合でも日当たりが良い場所を選ぶようにします。しかし鉢植えの場合は西日がガンガンに当たり続ける場所などは土の水分が蒸発し乾燥するため根っこが痛む可能性が高くなります。また空気の変わらない場所などはお勧めできず、風通しの良い場所がお勧めです。冬に寒さにも強い植物ですが、霜が当たると枯れてしまいます。
でも根っこさえ生きていればまた春に芽を出し美しい花を咲かせることが出来ます。そのため「枯れてしまった」と根っこを掘り起こしたり、水やりを忘れたりしないよう注意して下さいね。そして水はけの悪さもセージの大敵です。地植えや鉢植えのどちらにしても水はけの良さには十分気を配って下さい。
梅雨の時期などはついつい忘れがちになります。根腐れで、しまったと後悔することのないようにしましょう。このような環境さえ整えて上げれば、アメジストセージはどんどん成長してくれます。最後に忘れてはならないのが、「土」の環境です。酸性の土壌が苦手なアメジストセージを植えるための土は、苦土石灰などで酸度を中和しておく必要があります。育て方など上記のことに注意して始めてみましょう。
種付けや水やり、肥料について
アメジストセージを植えるには、種付けの方法や苗から育てる方法があります。種をまいて育てるなら一箇所に2・3粒程度を点蒔きして下さい。株の間は40㎝程度間隔をあけるようにすると良いでしょう。種まきから二週間程度で発芽します。40㎝程度間隔を開けるのは株が大きく生長する植物だからです。そのため苗を植え付けるときも同じ要領で行って下さい。
水やりは上記でも記したように、水切れと根腐れに注意する必要があります。また鉢植えと地植えでも水やりも変わってきます。鉢植えなら春先や秋口は二日に一度程度、初夏なら毎日一度、真夏なら一日に二三度、冬が来たら土の状態を見て乾燥していれば与えるようにしましょう。このように季節によって水やりの回数も変わりますが基本的には乾燥する前にたっぷりと与えるのが基本です。
冬場は地上部分が枯れているため水やりを忘れやすくなります。季節にかかわらずアメジストセージをよく観察しておくことが大切と言えるでしょう。地植えの場合は、植え付けした当初から二週間程度は毎日水やりをする必要がありますが、その後は雨に頼るといった状態でも大丈夫です。
しかし雨が降らない時や真夏日が続くようなときにはしっかりと与えるように心掛けましょう。肥料においては「緩効性肥料」が有効です。与える時期は春と秋にわけてやるようにしましょう。特に気をつけなければならないことが少ない植物のため、育てる実感を得やすい植物です。初めてハーブを育てたい方にはお勧めですよ。
増やし方や害虫について
アメジストセージの増やし方には「株分け」と「挿し芽」、「挿し木」があります。「株分け」なら三月の下旬から一カ月程度の四月の下旬頃までに行うようにしましょう。「挿し芽」の時期は一年間に二回あり、六月いっぱいと七月の上旬・それに九月下旬から十月下旬までの時期があります。
株の生育があまり良くない状態になったら、株分けをして見ましょう。またしっかりと大きく育った場合は、挿し木をすることもお勧めです。この場合は簡単に増やすことが出来ますよ。このセージはとても育てやすい植物です。害虫被害も少ないのですがまったくないというわけではありません。
例えば、歯が食べられている場合は「アオムシ」や「ヨトウチュウ」などが発生している場合があります。また花の発色が悪い場合は、ダニの発生を疑ってみましょう。さらには「ホワイトバタフライ」という害虫に悩まされる場合があります。これは小さな綿毛のように白くふわふわと舞っている虫です。ダニならダニ専用の防虫剤を散布し、その他の害虫を見つけたらすぐに防虫剤を散布しましょう。
それでも害虫被害の少ない植物なので、普段から株や葉の裏を注意して見ていれば分かる程度です。あまり過敏になるほどではありませんが、いつも気にかけてやる必要があります。植物は愛情を注いでやることで美しく、また大きく成長します。快適な環境と適度な愛情がアメジストセージをより美しくまた豊かに成長させるのではないでしょうか。
アメジストセージの歴史
紫色の美しい花を咲かせるアメジストセージの原産地は、通説によりメキシコと言われております。そのため「サルビアレウカンサ」「メキシカンブッシュセージ」とも呼ばれていて、他にも別名を沢山持つ植物です。それだけでなくスペインからバルカン半島の南ヨーロッパ地中海北岸原産とも言われていて薬用として栽培されていたため「ヤクヨウサルビア」とも呼ばれています。
このことからもわかるようにその美しさと多くの効能のため、世界中で愛されている植物です。生息地は、河原や高原、林緑や公園・農耕地など様々な場所に生息しています。アメジストセージは「シソ科・サルビア属の多年草です。セージには多くの種類がありそれぞれの色鮮やかな花を咲かせますが、アメジストセージは深く美しい紫の花をライン状に咲かせます。
ハーブの一種なので、食用に使われることが多い植物であり、ソーセージやパンなどの香り付けにも使われています。イギリスの格言に「長生きをしたければセージを食べなさい」という言葉があるように体に様々な効果をもたらしてくれる植物です。ハーブティーにしたり、お肉などの食材の調理などにも使われています。
豊かな香りのハーブですので、精神を安定させたりする効果も期待できることから多くの人に求められるのではないでしょうか。17世紀頃では、高価な植物として流通しており、中国でも大変人気のある植物でした。今では季節になると園芸店などで苗などを買い求めることが出来ますので、簡単に育てることが出来るようになりました。
アメジストセージの特徴
上記にもあるように美しい紫色の鮮やかな花を咲かせるアメジストセージは、その質感もベルベットのように滑らかな手触りです。それは細やかな毛があるためそのようになるのでしょう。花穂はスッと長く伸びており、紫の色の中に白くふんわりとした花が咲きとても美しい常緑亜低木の植物です。
葉の特徴は、先端が尖っており、手触りは厚く表面をみると網目状のしわを見つけることが出来ます。その花の形からサルビアと間違われることが多いアメジストセージですが、じっくり見てみると全く違った特徴を持っていることが分かります。花穂が長いことや茎が細く柔らかいことから花が咲き始めて大きくなると垂れ下がる形になります。
そのためそのまま放置しておくと、姿を美しく仕立てることが出来ませんので、摘芯することをお勧めします。摘芯することによりその部分より上へと伸びずに、脇芽を伸ばすことができます。そうなれば下に沢山の脇目が出来て安定感のある株になります。平均的な高さは、60㎝から100㎝程度ですが、放っておけば最高で1.5m近くにもなりますので、
摘芯は早めに行いましょう。ハーブティーや調理に使うためには、乾燥させる必要があります。紫色した美しい花も乾燥させるとグレーになります。香りはミントのように爽やかな香りを放っています。この花が見られる時期は、秋頃で9月から10月でしょう。初心者でも割と簡単に育てることが出来る植物ですので出回る季節がやってきたら試してみて下さい。
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