ハンネマニアの育て方

ハンネマニアの育て方

ハンネマニアはケシ科ハンネマニア属の多年草です。別名、メキシカンチューリップポピーとも呼ばれています。名前からも分かるとおり、原産地はメキシコであり、その国の北東部の砂漠・山脈を生息地としていました。山脈に自生していたため、高山植物として分類されていることも少なくありません。

育てる環境について

砂漠に自生していたハンネマニアの育て方はまず2点気をつけないといけないポイントがあります。それは水はけの良い土壌と風当たりの良い場所です。この2つが悪いと上手に栽培することはできません。そのため、まず風当たりの良い場所を見つけることから始まります。壁際や背丈の高い草木の横に植えるのは得策ではありません。

もしもマンションなどで風通しの悪いベランダでしか育てることができないなら、テーブルなどを台にすることによって腰の位置まで上げると風通しが格段に良くなります。地植えするときも同様です。風当たりの悪い場所しかなかったときは、土を盛って畝を作ればそれだけで風通しが良くなります。

風通しが悪ければ、位置ではなく高さを工夫するといいです。もしも風通しが悪くなると花を付けにくくなると言われています。その一方、常に風が当たる場所だと年に何度も花を咲かせます。ハンネマニアにとって風当たりは花の良し悪しに大きく関わってくるポイントとなるわけです。植える場所が決まれば次は用土作りです。

市販の培養土だけでは水はけが悪いことがあります。そのため、その培養土に軽石とパーライトを多く混ぜると効果的です。砂漠でも育つほどの植物であるため、少し軽石とパーライトを入れすぎたくらいでも問題はありません。上記の風当たり、水はけ以外に日当たりを気にする人も少なくありません。しかし、ハンネマニアは日当たりが悪いところでも普通に育つため、それほど気にする必要はありません。

種付けや水やり、肥料について

風通しの良い場所が決まり土作りが出来たら、本格的に育てていくことになります。もしも種から育てるときは3月から5月の間に撒く必要があります。そのときは直播きでかまいません。苗を購入して植えつけるときは、4月の下旬から6月の中旬までが良いとされています。条件さえ合えば、植えた数日後には花を見ることが出来ます。

ただし種を撒いたり、苗を植えたら終わりというわけではなく、手間をかけていく必要があります。まず水はたっぷりあげてください。ただし水はけが悪い土壌だと根腐れが起こり、葉っぱが萎れてしまい最終的には枯れてしまいます。しかも、健康な株まで伝染する可能性もあります。

そのようなことが起こらないためにも前もって水はけの良い土作りをしておかなくてはなりません。肥料については、基本的にすでに述べた土作りの過程で使われた培養土で十分です。しかし、場合によっては栄養不足になる可能性もあります。肥料切れになると葉先から黄色く変色していくため、ガーデニング初心者でも気づきやすいです。

その症状に気づいたら、なるべく早く苦土石灰やチッソ分の少ない果実用肥料を与えるようにしなくてはなりません。処置が早ければ早いほどすぐに回復してくれます。水はけにしろ肥料切れにしろ、数日に一度は観察し続けて植物の変化に気を留めておく必要があります。その手間をかけたらかけた分だけ、ハンネマニアは綺麗な花を咲かせることで恩返ししてくれます。

増やし方や害虫について

花が咲き終わったら実が成ります。すでに述べたように実はさっ果してしまうと種がパチンと弾け飛んでしまいます。そうなると手元に種が残りません。日本では越冬できないため、そのときに植えたハンネマニアは枯れてしまいます。せっかく育てたのだから種を採って来年にも植えたいと考える人もいるはずです。

そういう人は、さっ果してしまう前に収穫してしまうのが一番です。長細い種鞘は最初のうちは緑ですが熟すにつれて枯れ木のように茶色に変色していきます。全体的に変色したときが完熟しているため種子として使えるときです。一つの種鞘に数粒の種子が入っています。種鞘のままでも種子だけを取り出してもどちらでも良いですが、

乾燥したところであまり日に当てないように気をつけなくてはなりません。最初はタイミングを逃してさっ果してしまうかもしれませんが、焦る必要はありません。何度も花を咲かせるため、その都度種鞘を手に入れるチャンスがあるからです。そのためにもハンネマニアの健康状態も常にチェックしておく必要があります。

特に春から夏にかけてアブラムシが群がってくることがあるので注意しなくてはなりません。アブラムシは汁を吸ってしまうため、植物の生命力が衰えてしまいます。その対策としてはパイベニカ乳剤やオレート液剤といった殺虫剤をこまめに散布するのが良いとされています。それらは一般的なホームセンターや園芸店などで普通に販売されているため、入手するのはそう難しくありません。

ハンネマニアの歴史

ハンネマニアはケシ科ハンネマニア属の多年草です。別名、メキシカンチューリップポピーとも呼ばれています。名前からも分かるとおり、原産地はメキシコであり、その国の北東部の砂漠・山脈を生息地としていました。山脈に自生していたため、高山植物として分類されていることも少なくありません。

別名からもわかるとおり、チューリップのように上向きに器のような形の花を咲かせます。ただし、カラーは黄色一色しかありません。またチューリップと違って、花径が5cmほどと小さいです。このように花が比較的小さいのは高山植物の特徴の一つでもあります。花が小さい一方で、開花期は3月頃から7月頃、条件が合えば9月頃までです。

可愛らしいチューリップであり、チューリップよりも長く花を楽しめることができます。そのため、日本でもガーデニングなどで人気の植物の一つとなっています。日本に伝わったのは昭和の初期の時代だと言われており、外来の花のなかでは比較的歴史のあるものだと言えます。ただ小さな花であるため、ガーデニングの主役というよりは、

全体を彩るために植えられているケースが多いようです。また、原産地がメキシコという赤道直下のところであるため、寒さには滅法弱いです。生息地であるメキシコでは冒頭で述べたように多年草として自生していますが、日本では室外で育てるとほぼ間違いなく越冬できません。そのため、日本では一年草として扱われているため、注意が必要となります。

ハンネマニアの特徴

ハンネマニアの最大の特徴は先ほど述べたとおりメキシカンチューリップポピーとも呼ばれるチューリップのような花です。しかもチューリップと違って一枚一枚の花びらは非常に薄く光にかざすと透き通って見えるほどです。それが明るい黄色であることで、より華やかで明るい花に見せてくれます。まさに自然全体が動き出す春から夏にかけてぴったりの花と言えます。

花は3日ほどしか持ちませんが、その代わり長い開花期の間は何度も花を咲かせてくれます。そして、花が散れば実が成ります。少し変わっていて、種鞘というインゲンマメのような長細いです。また葉っぱも複数回3出複葉という形状をして特徴的です。そのまま放っておくと弾けて種が飛び出すさっ果という現象が起こるのも特徴の一つです。

具体的に述べますと、1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形となります。その形は翼のようでもあり、花の容姿と合わせて天使のような花と呼ばれることもあります。そのため、日本でもファンの多い花であり、ガーデニングで栽培している家庭も多いです。草丈も精々60cm程度にしか伸びないため、

高齢者や小さなお子様でも扱いやすいのも人気の理由の一つとなっています。ただし、育て方は簡単というわけではありません。基本的には丈夫な植物ですが、自生していたところは熱帯の砂漠地帯でもあります。そのため、日本の気候とは大きく環境が異なります。その点は気をつけなくてはなりません。

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