コスモスの育て方

コスモスの育て方

夏の終わりから秋になると可憐な花を咲かせるコスモスですが、もともとはメキシコ原産でキク科の植物です。メキシコ周辺には20種類ほどの野生種があるあともいわれています。日本でコスモスといえば、キク科のコスモス属の一年草を表しています。秋にも花をつけるところから、秋桜とも呼ばれている種類もあります。

コスモスの育て方

コスモスの育て方は難しくないですが開花時期をずらしながら、長く楽しむことができる植物といえます。そして開花時期によって3種類に分けられます。7月から8月ごろに開花を迎える夏咲き品種と秋のはじまる9月前後に花を咲かせる秋咲き品種と、種まきからおよそ3か月で花を咲かせる早咲き品種とに分けられます。

早咲き品種を別にすれば、コスモスは、ある程度生育すると一定の時間よりも光の当たる時間が短くなったことを感じ取って花芽を作り、花を咲かせる能力があるのですが、このような植物を短日植物と呼びます。早咲き品種だけはこのような能力に影響をうけずに育つことになります。

一般的にコスモスの種付け時期は、夏咲き品種が4月から8月と秋咲き品種は8月ごろと言われていますが、この短日植物の能力を上手に利用することによって、大きな株で育てたり、コンパクトな株に育てたりということができるのです。そういうことも楽しめる植物といえます。

コスモスが庭や花壇で楽しめたり、鉢植えで楽しめる植物というのも短日植物の特徴を生かして育てているからできることなのです。ただ、栽培の仕方が簡単で育て方の技術もそう難しくないからといて、あまり早い時期に植えてしまうと、背の高い間延びした茎になってしまうので、どちらかというと遅く種を蒔いたほうが、見た目も素敵なコスモスがつくれるのです。

コスモスの種付け

一般的に小さな可憐な花をさかせる植物の種付けではプランターなどで培養土のなかに、種をまき、大きく育てていく種付けが一般的ですがコスモスは、そこまでの必要がありません。なぜならタネは長さおよそ7~8ミリで幅は1.5ミリと比較的大きいので、植木鉢やプランターに種をまいて育てる直播きと呼ばれる方法でも元気に育つからです。

まき方には大きくわけて、3つのまき方があります。それが、ばらまきや、筋蒔き、点蒔きがあります。ばらまきは文字通り種を土にばらまくように蒔くもので筋蒔きは、庭や花壇に深さ約1センチ、幅2センチ程度の浅い溝をつくりそこに種が重ならないように蒔きます。

点蒔き庭や花壇におよそ20cm間隔で深さ1cmほどの穴をあけてその穴に3粒程度のタネを蒔いていく方法です。コスモスのタネはとても発芽しやすく育ちも旺盛ですので種付けにそれほど神経質になる必要はありません。こういうところも、初心者向けと呼ばれるところです。

蒔いたらその上に約1センチほどの厚みになるように土を覆うといいのです。これを覆土といいます。覆土をするときは土を細かくしながら覆うと生育がよくなります。ただ、覆土をあまり厚くしてしまうと発芽が悪くなってしまうので1センチを目安にしておくことが大切です。

コスモスの栽培管理

そしてコスモスの生育に必要なのは水はけのよい土と風通しのようい環境と陽の光です。そしてコスモスは丈夫でほんのわずかな肥料でも元気に生育するとても丈夫な植物です。逆に肥料が多すぎたりすると背ばかり伸びた苗になってしまうため、台風のころに強風や大雨の被害をうけて倒れやすくなってしまいます。

ですから肥料のあげすぎは禁物です。肥料をどの程度あげていいかわからにという場合は市販の草花用培養土を新しく買ってきてその土で育てていくといいのです。すでに必要な養分が含まれていますので、あらためて肥料を加える必要はないので、育て方が簡単になっていくのです。水のあげすぎにも栽培の仕方のポイントがあります。

庭植えや花壇などでコスモスを育てる場合は、夏の高温期を除けば、ほとんど水やりの必要はありません。日本の天候の条件下であれば、自然の雨だけで十分に育ちます。ただ、何週間もの雨が降らなかったり、猛暑連日のように続く環境の場合は株や土の状態を観察して、数日に一度水をあげる程度のほうが元気に育ちます。

それは地中にも水分が含まれているのでその程度の水分で十分に育つことができるのです。鉢植えで育てる場合は、土の状態を見ながらの水やりが必要になります。その理由は、鉢植えは、鉢に入っている土がすべてで庭土や花壇に比べて乾燥しやすいためです。ですから毎日鉢の土の乾燥状態をみて水をあげる必要があるのです。

さらに鉢植えの場合は、鉢の大きさ以上には根を張ることができませんから鉢土が乾燥してしまったらコスモスはどこからも水をもらえないということになるので乾燥し枯れてしまうのです。ですから土の乾き状態が栽培のポイントとなるのです。鉢植えのときは鉢の土が乾いたら、鉢の底から水が流れ出すまでたっぷりと水を与えて再び乾いた状態になるまではあげないというメリハリが大切です。

つい心配になって1日おきくらいに水をあげたくなりますが、かえってコスモスの株を軟弱にしてしまいますので、水を過剰に与えないということも栽培するうえて重要なことです。なんといってももともとは、乾燥している地域の原産だということを忘れないことも育て方のポイントです。

コスモスの歴史

夏の終わりから秋になると可憐な花を咲かせるコスモスですが、もともとはメキシコ原産でキク科の植物です。メキシコ周辺には20種類ほどの野生種があるあともいわれています。日本でコスモスといえば、キク科のコスモス属の一年草を表しています。秋にも花をつけるところから、秋桜とも呼ばれている種類もあります。

もともとメキシコのある場所は、西は太平洋、東はメキシコ湾とカリブ海に面し、アメリカ大陸の南、中南米に位置する国にあり、高原地帯の国となっています。メキシコは平均標高が1000M~2000M前後のところが多く、標高5000M以上の山々がつらなく国でもあります。

コスモスの生息地であるメキシコ高原は、基本的には温暖で乾いた気候を持つ地域ですが、場所によっては年間5,000mm以上の雨の降る地域や年間平均降水量が100mm以下の雨のほとんど降らない地域もあります。このような過酷な環境での耐えられる植物ですから日本の場合は比較的どこでも育つといわれています。 コスモスの育て方は、とくに難しい技術はいらないので初心者でもできることが多いです。

コスモスの特徴

日本とメキシコは環境がずいぶん違いますが、それでもコスモスは故郷の環境に近くなければ育たないほど、弱い植物ではありません。むしろ日本であっても条件が合えば元気に育っていくことができます。条件とは、できるだけ日当たりと風通しの良い場所と水はけのよい土を選ぶということだけです。この条件を満たすところは、どこでもできますから、難しくはないといえます。

生育適温は、15℃~30℃と暑さにも強いのが特徴で肥料あまり必要としません。むしろ水をあげすぎたり、肥料をあげすぎてしまうことで、苗が弱くなり枯れることもありますから、乾燥気味に育てることがポイントです。乾燥が好きで肥料もあまり必要ない植物ですからむしろあまり、手を掛けないほうが元気で育っていくくらいの植物なのです。

コスモスといえば、淡いピンク色の花を想像しますが、最近では黄色やチョコレート色などの色もおなじみになっています。最もよく知られているのが、コスモス・ビピンナタスで、ピンク色の花を咲かせるもので、これが日本でも多く栽培されています。とくに庭や鉢植えそして、小学校の花壇などにとてもポピュラーに植えられる花です。花のかわいらしさや可憐さが人気なので栽培している人がとても多い花ですが最近は、チョコレート色が人気がでています。

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