レモンマートルの育て方
育てる環境について
レモンマートルは亜熱帯を生息地として、その一方で日本は沖縄など一部を除くと温帯です。気候が違うため育たないと考えがちですが、実はそうではありません。冬場に0度から5度以下になる寒冷地でなければ、屋外でも育てることは可能です。仮に寒冷地であっても屋内ならば大丈夫です。
夏場に関しては亜熱帯に生息していたため、猛暑の40度くらいになっても十分に育っていきます。そのため、日差しの当たるところで育てるのが最適と言えます。ただし、元気に育つのはいいのですが、逆に育ちすぎると感じる人もいます。2~3年で20mほど育つと言われています。もしも窮屈なところで育てると後が大変になってきます。
そのため、屋外で大きく育てようと考えているのならば、前もって広い場所で育てるようにしなくてはなりません。その一方で、小さく育てることも可能です。といっても適度に剪定していけばいいだけのことです。剪定と同時に葉っぱも手に入れることができるため、そう苦になる作業ではありません。
剪定を怠らなければ、鉢植えで室内で育てることも十分に可能です。ただし、地上部の生長も早ければ、地下部の生長も早く、植木鉢の場合は根詰まりしやすいです。そのため年に1度、春頃には一度植え替えをしたほうがいいです。そのとき根も3分の1ほど切り詰めて、さらに新しい土を加えれば十分となります。根を減らしておけば生長スピードも少しは緩やかになってくれるため、育てやすくなります。
種付けや水やり、肥料について
栽培するときの水やりと肥料は次のとおりになります。まず、春から秋にかけての生長期においては、たっぷりの水を与えるようにしなくてはなりません。多雨林が原産地であるため、多少水をあげ過ぎたとしても問題はありません。ただし、室内で育てるときは水をあげ過ぎると水が腐ってしまい悪臭の原因となります。
そのため、受け皿に溜まった水は捨てるように心がけなくてはなりません。一方、肥料ですが大きく育てたいと考えるのならば液肥を与えるのが良いです。市販されている家庭菜園用のもので十分で、月に一度のペースでかまいません。もしも室内やベランダなどでコンパクトに育てたいと考えるならば、肥料を与える必要はありません。
その代わり日当たりの良い場所に置くように心がけてください。そして、生長期が過ぎて休眠期に入ったならば、肥料を与える必要はありませんし、水も控えめで十分です。その代わり寒さと霜にだけには気をつけてください。休眠期が終わる頃で、鉢植えやプランターで育てているのならばすでに述べたように植え替えをする必要があります。
植え替えは植物にとって負担となるため、それを労わるように取り除いた根と土の代わりに腐葉土を与えると良いです。そのとき強く押し入れるとストレスになるため、あまり力を入れないように心がけることが肝心です。当然、水もたっぷりと与えてください。そうすることで植え替えでもレモンマートルに負担をかけずに元気に育ってくれます。
増やし方や害虫について
レモンモートルの栽培では、害虫と病気にはほとんど気をつける必要はありません。すでに述べたとおり、レモンモートルにはシトラールという成分が含まれているからです。これには強い抗菌効果があるため病気には滅法強いです。よほど衛生管理を怠っていないかぎりは、病気になる心配をする必要はありません。
また、抗ウイルス効果もあると言われており、それを期待して海外ではインフルエンザや風邪予防のためにハーブティとして飲んだりお風呂に漬けて入る習慣がある地域もオーストラリアではあります。また、この香りは虫にとっては嫌がる匂いであるため近寄ってきません。
日本の園芸で悩みの種となるハダニやアブラムシやカメムシなどは寄り付かないです。そのため、虫除けとして育てている家庭もあります。虫嫌いな人でも扱いやすい植物と言えるかも知れません。ただし、害虫が葉っぱや茎を傷つけることでシトラールが周囲に発散して、近づけないようにします。そのため、茎や葉を傷つけないクモなどの虫が近づいてもシトラールが発散しないため、それらの虫には効果がありません。
何でも虫除けになるとは考えないほうがいいです。もしもレモンモートルを増やしたいと考えるのならば、挿し木が一般的です。しかし、まだ日本に入ってきて数十年しか経っていないため、どの木に挿すのが最適なのかは明確にわかっていません。まだ多くの園芸家は探り探りでレモンモートルのベストの育て方を模索しているところです。
レモンマートルの歴史
レモンマートルはオーストラリア原産のハーブの一種です。ハーブといっても高さ20mと大きく育つため、低木や草花といった一般的にイメージしているものとは少し違うので注意が必要です。学術名であるは、Backhousiacitriodoraであり、イギリスの植物学者ジェイムズ・バックハウスにちなんで名づけられました。
一般名からわかるように非常にレモンの香りがします。ただし、香るのはレモンのように果実ではありません。葉っぱが破砕されたとき、そのなかに含まれている成分シトラールが拡散することで香ります。そのため古くはオーストラリアの先住民でもあるアボリジニ民族は料理や薬草などで長い間使われ続けてきました。
欧米でもエッシェンシャルオイルの原料として使われており、日本でも知らず知らずのうちに多くの製品で使われています。昔は亜熱帯の多雨林を生息地であったため栽培は難しいとされていました。その一方で、エッセンシャルオイルの原料として使われたことで、一時は絶滅する可能性まで高まりました。
しかし、1990年頃から人の手によって栽培されるように、現在では日本でも少しずつ園芸として使われ始めています。アロマとしても使えますし、6月になると白いアジサイのような可愛らしい花を咲かせます。まだ日本では馴染みのない植物です。しかし、上手に育てていけば、ずっと室内の観賞用植物として使えるため、少しずつですが知名度が上がっています。
レモンマートルの特徴
このレモンマートルの最大の特徴はやはりレモンの香りです。主に葉っぱに香りの成分シトラールが含まれていますが、他にも花が咲いたときにも香ります。レモンの香りがするハーブといえばレモングラスが有名ですが、実はそのレモングラスよりもレモンの香りが強いと言われています。そのため、「レモンよりもレモン」と称されています。
その一方レモンのような酸味はほとんどありません。この特徴からガーデニングなど家庭で育てようとするところが増えてきています。焼き魚やパスタなどを作るとき、葉っぱをちぎって入れるだけで香りが引き立ちます。他にもチーズケーキやアイスクリームを作るときの香り付けにも使われます。
一方、葉っぱや花を乾かせばポプリとして使うことも出来ます。シトラールには高い抗菌効果もあるため、精油を作って肌に塗ったり石鹸に配合されることもあります。ただし、精油のままでは刺激が強いので使うときは希釈する必要があります。そして、レモンの香りは頭をすっきりとさせる効果があるため、職場に観賞植物として置かれるところもあります。
香りによって頭が冴えるため仕事効率が上がる期待がされているからです。このように、香り一つでも非常に幅広い使い方ができる植物となっています。また6月頃に花を咲かせますが、可愛らしく観賞用としても適しています。多方面から利便性が高いため、今後は日本でもレモンマートルを育てる人が増えてくるかもしれません。
-
-
ゼラニウムの育て方
ゼラニウムの主な原産地は南アフリカです。南アフリカを中心にオーストラリアや中東などの広い範囲を様々な種類が生息地としてい...
-
-
ニシキギの育て方
ニシキギは和名で錦木と書きます。その名前の由来は秋の紅葉が錦に例えられたことでした。モミジやスズランノキと共に世界三大紅...
-
-
レモンバームの育て方
レモンバームとはメリッサとも呼ばれるハーブの一種です。南ヨーロッパが原産で、地中海近くが生息地とされています。レモンバー...
-
-
ハナニラの育て方
ハナニラは別名セイヨウアマナやアイフェイオンといいます。原産地はアルゼンチンで、生息地は南米メキシコからアルゼンチンの辺...
-
-
ハーブを種から巻いて大きくしよう
ハーブは日本語で香草といい、ハーブの種類によって香りの高いものなど様々あります。料理やハーブティーに使えてとても利用効果...
-
-
キワーノの育て方
キワーノはウリ科でつる性の植物です。名前については企業の商標登録によってつけられたものですのでこれが正式な名称ではないよ...
-
-
皇帝ダリアの育て方
ダリア属は、メキシコから中米に27種が分布しており、茎が木質化する3種がツリーダリアと呼ばれています。皇帝ダリアもその一...
-
-
バニラ(Vanilla planifolia)の育て方
バニラは古くから香料として用いられていました。現在でもアイスクリームの香料などに用いられていますが、その歴史は非常に古い...
-
-
イングリッシュ・ローズの育て方について
自宅の庭でバラの栽培をしてみたいと考える人が大勢いますが、バラの栽培は難しそうだというイメージがあるため、躊躇してしまう...
-
-
ネモフィラの育て方
北アメリカで10数種類以上分布し、花が咲いた後に枯れる一年草です。草丈はあまり高くなることはないのですが、細かく枝分かれ...






レモンマートルはオーストラリア原産のハーブの一種です。ハーブといっても高さ20mと大きく育つため、低木や草花といった一般的にイメージしているものとは少し違うので注意が必要です。学術名であるは、Backhousiacitriodoraであり、イギリスの植物学者ジェイムズ・バックハウスにちなんで名づけられました。