ヤマホタルブクロの育て方

育てる環境について
またこの形の花だと雌しべや雄しべの花粉は守れますが、ハチなどが蜜や花粉を目当てに来た場合に、うまく足場がなく不便になるということが考えられますが、この植物のすごいところは、その花の中に産毛のような白い短い毛がたくさん生えていて、そこを足場に出来るようにしてあるということです。
また花粉がつきやすい形になっているということで、そのことも不思議な自然の造形です。いつも感じることですが、人間のように知能があるわけでもないのに、生き残るためとはいえ、そのように合理的な選択をしているという智慧はどこからきているのかとも考えてしまいます。考えれば考えるほど不思議な感じがしますが、
そのように自分自体を変化させていくことが出来るということでも植物の不思議さを感じてしまいます。花の特徴はそのような感じですが、葉は5センチから8センチぐらいでたまご型の三角形をしています。実は熟した後、下部が裂けて種子が散布される仕組みになっています。また環境的には、
やや開けた乾燥気味の草原や道端などで自生しているところをよく見かけますので、そのような環境が好みということがわかります。暑さにはあまり強くないようですが、その分日陰でも育つことが出来る植物でもあるので、都会などでの庭やベランダのガーデニングでは、育てやすいのではないかということになります。栽培用の改良された品種もあるということですので、育てるには良いかもしれません。
種付けや水やり、肥料について
また面白い特徴ですが、この花は紫色と白があります。そして関東では白が多くて、関西では紫色が多いということですが、同じ植物なのにそのように違うということも面白い特徴です。何かの原因があるのでしょうが、地域により花の色が変わるということも不思議な感じがします。
花粉を運ぶハチなどの昆虫が好む色なのかもしれませんが、日当たりとかの関係かもしれず、はっきりしませんが、そのことも面白いです。その意味では非常に不思議な植物ということができます。また栽培種に釣鐘草という花がありますが、カンパニュラという名前で、こちらは原産地がヨーロッパの種類からの栽培用に作られた品種だそうですが、
このカンパニュラという言葉はラテン語で釣り鐘を意味するそうです。ヨーロッパでも地中海地方の植物からの改良ということだそうです。またフウリンソウ、ベルフラワーとも呼ばれているようです。このカンパニュラの育て方が、これらのヤマホタルブクロ類の育て方ということになるのでしょうが、開花は4月から6月で、
春の花ということになりそうです。植え付けは3月と4月、また9月と10月頃で春と秋ということです。この植物は原種が山などの風通しが良い草原や道端ということですので、夏の暑さや湿度に弱く、ヤマホタルブクロも同じでしょう。ですので暖かい地方で夏を越すことがなかなかできないので、本来は多年草ですが、1年草扱いで栽培するということになります。その点は注意点です。
増やし方や害虫について
また寒さには強いですが、地面が凍るような場所では厳しいので、鉢植えなどで温かいところに入れて育てるほうが良いようです。また水やりですが、他の植物と同じで、やり過ぎると根が腐りますし、乾燥し過ぎると枯れてしまいますので適度に与えるということが良いということになります。土が乾いてきたら水を与えるという感じです。
また冬は土が凍らない程度に与えるということになります。また育てる土は普通で良いのですが、キキョウ科の植物の根は太い根が一本生えるという特徴がありますから、この根が大切で傷ついたりすると枯れてしまいます。そうならないように大切に扱い植え替える時も、土を取らないようにして大切に植え替えます。
また庭に植える場合は、酸性の土を好まないので石灰などで中和させて植えます。日本の土は全国的に弱酸性なので、そのように対処をしてから植えたほうが育ちも良くなります。日当たりが良風通しのようところが良いですが、できない場合には鉢植えで育てて移動させるほうが良いかもしれません。そうすると夏や冬に室内などに入れることができるからです。
害虫としてはハダニが発生する場合がありますが、乾燥が好きなので、葉に水をかけることで予防することが出来るようです。また同じキキョウ科の植物は美しい花を咲かせつものが多いので、ヤマホタルブクロやカンパニュラと一緒に育ててみると環境も育て方も似ているので育てやすいのではないかということで、楽しめるということになります。
ヤマホタルブクロの歴史
最近人気があるガーデニングなどでも、野草を購入して育てているという人たちも増えてきているようで、野草専門に販売しているインターネットなどの通販もあります。野草の場合には日本に自生しているということで、同じ日本なので育てやすい場合が多いということや、花がきれいな植物も多いということですし、中には食用になったり、
漢方薬として利用できたりする植物もあり、また野山を散策するような観光旅行の時に、目にして惚れ込んでしまうということなどもあるということです。例えば美しい花ということでしたら、ヤマホタルブクロなども面白いのではないかという感じがします。この植物はホタルブクロという植物の変種で、殆ど変わらないのですが、とても美しい花を咲かせます。
ホタルブクロという花の名前は変わっていますが、昔からあった植物のようで、子どもたちがホタルをこの花の中に入れて遊んでいたということからつけられた名前だそうです。この植物はどこにでもある一般的な野草で、原産地も生息地も日本ということになります。またホタルを入れて遊んでいたということですので、
ホタルと同じ季節に花が咲いていたということになります。ホタルは5月から梅雨明けぐらいまでの季節なので、この花もそのくらいの時期に咲いていたのでしょう。実際今でも6月から7月が開花期です。ガーデニングでも、ホタルを入れて遊んでいたというロマンチックな植物の花ですから、そのような姿を想像しながら栽培を楽しんでみるのも面白いのではないかということです。
ヤマホタルブクロの特徴
ホタルを閉じ込められる花ですので、形もそのようになっています。下を向いた細長い提灯のような感じですが、花の先がしぼんでいるラッパのような感じの花でもあります。袋という名前がついているのもよくわかります。その他にも花がホタルに似ているとかという話もありますが、やはりホタルを入れた袋ということのほうがロマンチックです。
しかし色々な田舎でのホタルの話を聞いたり、自分でもホタルを見る体験をしたりしましたが、そのような遊びは知りませんでした。またホタルブクロの園芸種にカンパニュラという植物がありますが、もとの植物が美しいので品種改良をして楽しみたいということもあったのだろうと想像できます。
キキョウ目キキョウ科キキョウ亜科ホタルブクロ属の植物で、花の色は紫色や白い色のようです。学名はカンパニュラ・プンクタータということで、桔梗も美しい花ですが、その仲間ということのようです。また原産地や生息地は日本で東北から近畿地方の山の中で見られるようです。植物の大きさは大きくて80センチぐらいになるようです。花の直径は3センチぐらいということで、下向きに咲いています。
また同じ仲間としては釣鐘草や岩桔梗などがあります。また花が下に向いているということでは、花粉を雨や風から守るために下を向くようになったということで、育っている環境が必然的にそのような形にさせたということになります。そのように自然の環境に適応できたからこそ、今でも生き残ることができたということで、生き残りの戦略が成功しているということでもあります。
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