コルチカムの育て方

コルチカムの育て方

コルチカムの科名は、イヌサフラン科で属名は、イヌサフラン属(コルチカム属)となります。和名は、イヌサフランでその他の名前は、オータム・クロッカスとなります。コルチカムはヨーロッパや北アフリカなど幅広い地域を生息地とする球根植物で、これらの地域には約60種類もの品種が生息しており、欧州や中東、北アフリカおよび中央アジアなどが原産となります。

育てる環境について

コルチカムは欧州を初め、中東や北アフリカの地中海沿岸地域に自生している多年草の球根植物です。大半が秋咲きであり、ほとんどがで、ピンク色、藤色の花が主体となりますが、「C・ルテウム」などのような黄色の花を咲かせる春咲きの種類も有ります。

また、この植物は欧州、中東や北アフリカの地中海沿岸地域などの幅広い地域に約60種程の原種が存在しており、園芸用として栽培できる品種も数多く有ります。育て方のポイントの一つとして育てる環境について知っておく必要が有りますが、

この植物は耐寒性、耐暑性がともに強いことからも日当たりが良く、且つ、水はけの良い環境を好みます。庭植えでも鉢植えでも、どちらでも栽培が出来ますし、初心者の人でも比較的容易に育てられることからも人気が高い植物です。また、球根に蓄えられている栄養分で開花させることが出来るため、

毎年花を咲かせるためには、1年で作り出される球根を大きくさせる必要があり、早めに根を張らされてあげたり、春時期の葉が多く在る期間においては、太陽の光をたっぷりと浴びさせてあげられる環境を作ることが育て方のポイントの一つです。また、6月に入ると葉が枯れてしまい、

その後は休眠期に入ることになりますが、球根は地中に存在しており、水はけが良い環境になっている事で、球根はそのままにしておいても構いません。しかしながら、水はけが悪い事で多湿となってしまい、病害虫などの被害により、球根が傷んでしまう事もあることからも、梅雨時期前には堀り上げて、風通しが良い場所で貯蔵を行うのがお勧めです。

種付けや水やり、肥料について

植え付けや植え替えに適している時期と言うのは9月から10月にかけてであり、肥料については鉢植えと庭植えともに、3月から4月にかけてと、9月から10月にかけて施してあげるのが良いです。また、開花時期は9月の中頃から10月頃になりますが、これ以降は休眠期に入ることになります。

耐寒性や耐暑性に強いため、日本の中でも栽培が可能であり、初心者でも育てやすい植物です。尚、育てる時に利用する用土と言うのは、開花するまでは土が無くても良いのですが、球根を支えるために玉砂利などを使って栽培をしようとすると、根が伸び出した時などに傷めてしまうので注意が必要です。

9月から10月の下旬頃までに植え付けを行う事が大切で、植え付けるタイミングを間違えると芽が伸びてしまうので注意が必要です。植え付ける間隔は球根の大きさで2個分ほどにし、深さについては球根の1個から2個分ほどの比較的浅い場所に植え付けて上げるのがコツです。

あまり深い場所に植え付けてしまうと芽が出てこなかったり、生長が悪くなるので注意が必要です。また、球根の堀り上げ、植え付け以外は手間がかからない植物ではあるのですが、霜の心配が在る地域などにおいては、休眠期の球根が凍ってしまって駄目になることもありますので、

堀り上げは重要な管理の一つです。尚、植えっぱなしにしている場合などでは、6月頃に枯れてしまった葉を取り除いてあげて、適期になった時点で、球根を掘り上げて植え直しをしてあげます。

増やし方や害虫について

コルチカムは、成長期にはたっぷりと水を与えてあげるのが成長させる秘訣です。秋から春にかけては、用土の表面の乾燥を見極めて、たっぷりと水を与えて下さい。常に、表土を管理する事がコルチカムを育て、綺麗な花を咲かせるコツでもあるのです。

特に、葉が大きく成長する3月から5月にかけては、乾燥させないように常に管理をし、その都度たっぷりと水を与えてあげます。肥料については、堆肥や腐葉土と言った有機物を含む用土を混ぜて土壌改良を行う事が増やすコツでもあるのです。

元肥と苦土石灰を少量だけ混ぜて用土を作って植え付けをおこなってあげますが、3月から4月の成長期、9月から10月にかけての期間については、化成肥料を株の周囲にまいてあげたり、液体肥料を月に1~2度ほど施してあげると良いです。尚、コルチカムの殖やし方は

分球により増やすことが可能になりますが、古くなった球根と言うのはしぼんでいって無くなると言われており、その代わりに新しい球根が2個出来るのが特徴です。また、この球根を1つ別の鉢などに植え付けてあげれば、毎年倍に増えて行く計算になりますので、

多くの花を咲かせられると言う魅力も有ります。尚、コルチカムの病気や害虫と言うのは、病気にはついては白絹病が発生する事が有りますが、白絹病は水はけが悪いなどが原因となります。特に梅雨時期はこの病気になりやすいため、

梅雨前に球根を堀あげて管理をしておくと安心です。害虫については根ダニが発生する事がありますが、これについても水はけが原因となるため、白絹病と同じく水はけを良くするなどの対策がお勧めです。

コルチカムの歴史

コルチカムはヨーロッパや北アフリカなど幅広い地域を生息地とする球根植物で、これらの地域には約60種類もの品種が生息しており、欧州や中東、北アフリカおよび中央アジアなどが原産となります。花の咲きく時期は様々であり、春咲きタイプ、秋咲きタイプ、冬咲きタイプの3つの種類に分けられており、

日本国内においても幅広く栽培が行われており、特に秋咲きタイプが主流となっています。コルチカムと言う名前は、コーカサス地方にかつて存在していた、古代国家コルキスに由来していると言われており、オータムリリーやイヌサフランと言った呼び方でも呼ばれており、

属名の「Colchicum」の読み方の違いにより、コルキクムともと呼ばれています。コルチカムの花は一重であり、花色は藤色を主体としたピンク色で、花姿は和名などのように、サフラン、クロッカスなどに似ているのが特徴です。園芸品種としては、八重咲き、白花種なども有名で、

サフランやクロッカスと言った品種はアヤメ科であり、コルチカムはユリ科(もしくはイヌサフラン科)であることからも、見た目とは異なり、植物としては縁遠い存在になっています。また、球根や種などに含まれているコルヒチンと呼ばれる成分は、

痛風の治療薬として利用されていたと言われていますし、細胞分裂を抑制させ、染色体を倍加させる効果も持つとされており、植物の品種改良の際にも利用されているようになったと言います。因みに、この品種改良として利用された身近な果物に、種なしスイカが挙げられます。

コルチカムの特徴

コルチカムに含まれるコルヒチンと言う成分は痛風の治療薬として利用されたり、植物の品種改良で利用されることもあると言いますが、球根や種に含まれているコルヒチンと言うのは、劇物であり中毒例も存在しているため、球根を誤って口に入れないなどの注意が必要と言われています。

尚、この植物は野生種としてのアウツムナレ種とスペキオスム種の2つの園芸品種が幅広く普及しているのが特徴で、夏の終わりぐらいから、園芸ショップなどで球根を入手する事が出来ます。尚、代表的な品種には、重なり合った花弁で豪華さのある八重咲きとなる「ウォーターリリー」や、

一重の花弁ではあるけれども、存在感を持つ大輪種となる「ジャイアント」、純白色の清楚な花を咲かせる「アルバ」と言った品種が有ります。一般的なコルチカムの生長期と言うのは、冬から春の季節にかけてであり、開花後には根や葉を広げた状態となり、球根に養分を蓄えていきます。

春になって葉が枯れる事で休眠期に入りますが、雪国などで栽培を行う場合は、生長のスタートが春時期にずれ込むため、初夏まで青い葉を茂らせることも可能になります。秋に入ると、根や葉は無い状態になり地中では球根だけが残ります。春にはると球根からは茎が伸びていき、

その先には花を咲かせると言う事を繰り返す多年草であり、花の色としてはピンク色や紫色、白色、黄色と言った品種が有ります。草丈としては5 cm~30cmと小ぶりであり、鉢植えでの栽培もお勧めです。また、耐寒性や耐暑性が強いため、庭植えでの育て方も良く、初心者でも比較的容易に栽培が出来る品種と言えます。

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