ススキの育て方

ススキの育て方

ススキはイネ科ススキ属の植物で、秋の七草の一つです。十五夜の月見にはハギとともにススキが飾られていることが多いです。沖縄地方では、ススキの葉を環のように結んで魔除けとする風習があるとされています。

ススキの育てる環境について

ススキの育て方としては日なたが好ましく、水などが溜まってしまうような場所は控えた方がよいですので水はけのよい場所を選びましょう。風が吹いて穂がなびいている様子はとても風情がありきれいですので、風通しのよい場所はおすすめです。

耐寒性に優れている丈夫な植物ですので比較的育てやすく、乾湿にも広い適応をしめしてくれます。多少環境の悪いような場所でも育ってくれるため、特別なことは必要ありませんが極端にやせた土壌などの場合には対処が必要なことがあります。

成長が早くとても大きくなっていきますので、狭い場所よりも広い開けたような場所に庭植えすることがおすすめされています。広い場所がないという場合は、矮性種などの品種を選んで植えるとよいでしょう。斑入り葉品種は、葉に黄白色の段斑が入る様子が矢羽のように見えることから命名されました。

株が大きくなるまでには時間がかかりますので、初期の草原では姿が見られませんが次第に背が高くなって全体を覆うようになります。一般的にススキの高さは1メートルから2メートルほどで、沖縄県などでは常緑になって高さがおよそ5メートルほどにまで達することがあり、

サトウキビと間違えられることがあります。斑入り葉品種は、草丈がおよそ50センチメートルから80センチメートルほどで比較的低いこともあり、狭い庭などで育てたいという場合などに選ばれることがあります。普通の庭土でも生育しますが水はけのよいところで育てるようにしてください。

ススキの種付けや水やり、肥料について

植え付けや植え替えをおこなうタイミングは、2月頃から3月頃が適しています。ススキは生長が旺盛ですので、株の間は50センチメートルほどはあるほうがよいでしょう。鉢植えで育てる場合は、7号鉢以上に植えるようにすることがおすすめです。鉢植えで育てている場合は、

土の上面が乾いてきたらたっぷりと水やりをしてください。比較的見ずを好む植物ですので夏などの乾燥しやすいシーズンには、1日に2回くらい水やりをしてあげることがおすすめされています。気温が高くなる夏場の場合は日中ではなく朝や夕方など涼しくなる時間帯に水やりをするようにしてください。

冬のシーズンは、夏場ほど水やりをする必要はありませんので、時々与えてあげましょう。庭植えで育てている場合には、基本的には水やりをする必要は特にありませんがあまりにも晴天続いて乾燥していたり、葉が巻いてきているなと感じたら水やりをしてあげましょう。

肥料も特別に施さなければならないというわけではありませんが、鉢植えの場合は春頃から夏にかえkて草花用の肥料を少しだけ施すのもよいでしょう。肥料の量を多くあげ過ぎてしまうと枝葉が茂り過ぎてしまうことがありますので注意してください。

園芸品種にもあるタカノハススキは、葉の部分に横に白い斑が入る種類で普及しています。タカノハススキは、チッ素分を含む肥料を施こしてしまうと斑が消えてしまうことがありますので注意するようにしましょう。庭植えの場合は特に肥料を必要としていません。

ススキの増やし方や害虫について

鉢植えで育てている場合には毎年植え替えをする必要がありますおんで、休眠に入っている2月から3月頃におこっていきます。この時に一緒に株分けをすることがおすすめされています。盆栽で育てている場合は2、3年に1度、庭植えをしている場合には3年から5年に1度掘り上げて、

株分けと植え直しをするとよいでしょう。株分けで増やしていく方法は、株をだいたい3から5分割ほどにしていきます。小さく分け過ぎてしまうと弱まってしまうことがあります。特に肥料などメンテナンスが必要なく育てやすいですが、とても生育旺盛で巨大化してしまうことがありますので、

植えている場所の地中を囲い根が伸びる範囲を制限することがおすすめされています。その他の作業としては5月下旬頃から6月頃の間に葉刈りをおこないます。大きくなり過ぎてしまわないように、根元部分からおよそ30センチメートルから50センチメートルほどを残して上部を刈っていきます。

この作業が遅れてしまうと、穂が出なくなってしまうケースがありますので注意してください。小さなものは特に葉刈りをする必要はありません。ススキは病気などを発生したり害虫が発生することがほとんどありませんが、クモが葉をマイテ巣をつくってしまうことがあります。

クモは昆虫などを補食しますので、植物自体には被害を与えてしまう心配はありませんが、毒クモの一種にカバキコマチグモがあり、夏に雌が産卵のためにつくるチマキの形のような巣には注意が必要です。

ススキの歴史

ススキはイネ科ススキ属の植物で、秋の七草の一つです。十五夜の月見にはハギとともにススキが飾られていることが多いです。沖縄地方では、ススキの葉を環のように結んで魔除けとする風習があるとされています。ススキは別名で尾花と呼ばれていることがありますが、

これは穂の部分が動物の尾のように見えることが由来しています。ススキススキの穂を意味する古名で奈良時代の初期頃の歌人の山上憶良が万葉集で、萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また 藤袴 朝顔の花と詠んでいます。本州、北海道、四国、九州などに、

分布して生息地は道端、山野、河原などです。ススキは、万葉の時代から多くの人達から愛され続けてきた植物です。源氏物語や徒然草などの古典の他にも謡曲などにもあらわれ、蒔絵など絵の材料にもされてきました。英語名では、Japanese pampas grassやJapanese silver grassとなります。

和名のススキは、生育が旺盛ですくすく立つ木という意味が転じて呼ばれるようになったとされています。古い時代からススキは、ワラと比較してみても耐久力があり、通気性のよさや保湿性にも優れていることから雨漏りの心配がなく茅葺き屋根として利用されていました。

その他にも盆栽や飼料などとして日本人の生活の中で広く利用されてきました。ススキは夏から秋頃にかけて花穂をつける野原に生息しているごく普通に見られる多年生草本として知られています。

ススキの特徴

ススキは地下部分にしっかりとした地下茎があり、生育していくと高さがおよそ1メートルから2メートルほどになります。地下茎から多数の花茎を立てて、葉は細長くて根出葉と稈からの葉がたくさんつきます。葉の色は緑色をしているのですが、葉の中央部分には白い筋が入っているのも特徴です。

縁は鋭い鉤状になっていますので皮膚を傷付けてしまうことがありますので手入れをする場合には、軍手などを使用するなどしてください。茎の先端部分から長さがおよそ20センチメートルから30センチメートルほどの花穂をつけ密生しています。

花穂は赤っぽい色が特徴で種子部分は白い毛のようなものが生えて穂全体が白っぽくなります。鉤のように曲がっている芒はススキの特徴です。花の後には薄い木質の果皮が種子に密着している実ができます。銀色に光る毛の芒は、風に吹かれることによってタネが飛んでいきます。

ススキは大きな株をつくって毎年地上茎を伸ばしていきます。日本国内にも生息していますが、原産地は中国や朝鮮半島、台湾、マレーシアなども挙げられます。開花時期は9月頃から10月頃ですが、斑入り品種の場合は5月から11月頃が観賞をするのによい時期です。

耐暑性や耐寒性にも強い植物だとされていますので、初心者の方でも育てやすく盆栽で栽培するのもおすすめされています。牧草地やスキー場などでも見られ、年に1、2回ほど刈り取りがおこなわれるような草地に生育しています。

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