シシリンチウムの育て方
育てる環境について
非常に育てやすい植物ですが、やはり最適な環境というのはあります。シシリンチウムの場合では、日当たりと水はけの良いところが最適だと言われています。その環境ならば肥料も必要なく放任したままでも勝手に育ちます。しかし、その条件に合わない環境だったとしても、多少手を加えていけば十分に育って生きます。
そのため田んぼのような土地でも育てることは可能です。ただ一番注意をしたいのが暑さです。耐寒性・耐暑性の双方が備わっていますが、若干耐暑性が弱い傾向にあります。もしも猛暑の年では枯れてしまう可能性も考えられます。先ほどは日当たりの良い場所が最適と述べましたが、西日本では敢えて日陰の当たる場所を選ぶのも一つの方法です。
また、すでに植えていて暑さ対策をするのならば、周囲に草丈が高い植物を植えて影を作る方法もあります。その逆に周囲の植物を取り除いて風通しを良くする方法もあります。どちらが良いかは、状況によって異なるため一概に述べることはできませんが、そのような工夫を凝らしていくのもガーデニングの楽しみ方と言えます。
夏の暑さには気をつけるべきですが、冬の寒さには強いです。ただし、冬の湿気には弱いです。日本の場合は冬は空気が乾燥するため、滅多に冬の湿気でシシリンチウムがやられることはありません。しかし、冷暖房の室外機の近くなどに植えているときは、そこから出される湿気から影響を受けることがあるため、注意する必要があります。
種付けや水やり、肥料について
シシリンチウムの育て方は、地植えしている場合はほとんど水やりも肥料も必要ありません。乾燥にも強いため無理にあげようとしなくても大丈夫です。ただし、数週間も雨が降らない場合は、たっぷりと水をあげておいた方が無難です。基本的に水をあげすぎることはありませんが、それでも水溜りができるのは控えたほうがいいです。
その水溜りから病原菌が繁殖してしまって、植物の病気の原因となることがあるからです。肥料に関しては光合成だけ十分に育つため、日当たりにだけは注意しておけば大丈夫です。一方、鉢植えで育てるときには、多少手間をかけなくてはなりません。なぜならば、根の張り方が違うため、栄養素の吸収が落ちるからです。
水やりは3月から11月上旬までは土の表面が乾かない程度に与えてください。室内で育てている場合ならば3日に1度与えれば十分と言われています。それ以外の時期は、休眠期に当たるため大幅に水を控えなくてはなりません。肥料については、3月と10月の年に二回与えます。3月は生長するための肥料ですが、10月は越冬するための肥料となります。
それぞれ目的が違うものの肥料の種類については、両方とも一般的の園芸用の肥料で十分足ります。年に二回だけで後は肥料を与える必要はありません。愛情を込めたいと肥料を与えすぎると逆に花が咲きにくくなります。花が散った後には種子ができます。これを採っておけば、種を撒いて増やすこともできます。
増やし方や害虫について
シシリンチウムの増やし方は主に種子か株分けです。5月6月頃に花が散った後に種子ができますが、簡単に採取することが可能です。そして、9月の下旬から10月の中旬までに種まきをしておけば翌年の5月6月には花を咲かせます。種まきの方法ですが、20cm間隔に4~6粒ほど撒いていき、軽く土を被せます。そのあとにたっぷりの水を与えます。
鉢植えで育てるときは念のため肥料を与えておいてもいいかもしれません。数日経つと芽が出てきます。1箇所に撒いた種子が2つ以上芽生えたときは、元気そうなのを1つ残して取り除きます。後は、前述したような育て方で十分です。一方、株分けも種まきと同じように9月の下旬から10月の中旬頃に行います。
土からシシリンチウムを取り出して、根っこの部分をほぐします。いくつかの球根が見えるはずです。葉っぱの部分を切り取らないように球根を分けて、それぞれを別に植えていきます。そのときの間隔は種まきと同様に20cmほどが良いと言われています。あとはたっぷりの水を与えて、場合によっては肥料を与えて終わりです。
種まきも株分けもそう難しくなく、初心者でも簡単にできます。あと害虫や病気などを気にするかもしれませんが、どちらにも強い植物と言われています。ただし、完璧な生物は存在していません。定期的に異常がないかチェックして、何かしらの問題があれば対処していかなくてはなりません。そうすれば、毎年同じ季節に綺麗な花を咲かせることができるはずです。
シシリンチウムの歴史
シシリンチウムは原産地が北アメリカの常緑多年草となっています。この名前ではピンとこない人でも、庭石菖(ニワゼキショウ)という名前ならば聞いたことがあるかもしれません。2つは同じものであり、北アメリカからの外来種が日本で自生するようになりました。そのため、ニワゼキショウを日本古来からある花だと勘違いされている人は意外と多いです。
またその花は花びらが6枚と一枚多いものの桜と同じような形をしています。さらに花の大きさも2c程度とこちらも桜に似ています。桜にも似ているため日本でも親しみが持てる花の一つです。ただし、花の色は白いものから淡い黄色、ピンク、青紫など多彩となっており、こちらは桜とは大きく違います。
すでに述べているとおり、日本でも自生しており、これは日本の気候に非常にマッチしているからです。北アメリカが生息地であったため緯度も似ているため、日本との気温の差に大きな開きがないのかもしれません。シシリンチウム日本でも育ちやすく親しみの持てる花であるため、以前からガーデニングなどで多用されてきました。
そのため、園芸用に品種改良もされています。先に述べた多彩な色があるのもこの品種改良によるところが大きいです。特に有名なのがカリフォルニアスカイです。花びら全体は薄紫ですが中心に向かうほど緑が濃くなり中心のガクは黄色です。このグラデーションが非常に人気になっており、シシリンチウムの代表的な品種です。
シシリンチウムの特徴
シシリンチウムの最大の特徴はやはり園芸に向いていることです。日本で自生してしまうほどであり、管理するのが非常に楽です。そのため、ガーデニングの初心者はこの植物から入ることが多くあります。では経験者は使わないのかというとそうではありません。育てやすいということは、他の植物とも合わせやすいです。
ガーデニングの楽しみ方の一つは植物の組み合わせにあります。でも、植物によって相性があり隣り合わせに植えると育たないケースも少なくありません。シシリンチウムは日本で栽培できる植物ならば、その多くを合わせることが可能です。しかも、様々なカラーバリエーションがあるため、この植物を入れることで好みの菜園にしやすくなります。
また地植えすることもできれば鉢植えすることもできます。住宅の環境も選ばないというのも利便性が高いです。さらに、草丈が10cmから30cm程度であり値段も手ごろなのも扱いやすい理由となっており、初心者から経験者まで幅広い人々に利用しやすくなっています。また冒頭で述べたとおり常緑多年草でもあります。
冬になると葉が枯れてしまいますが、春になれば吹き返して5月6月頃には花を咲かせます。手入れも必要とせず数年に渡って生息し続けてくれるため、グランドカバーとして活用するところもあります。土地を全部シシリンチウムで覆ってしまうため、一斉に花が咲いたときの景観はとても壮大なものとなります。このように利便性も高く扱いやすいため人気の園芸の植物です。
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シシリンチウムは原産地が北アメリカの常緑多年草となっています。この名前ではピンとこない人でも、庭石菖(ニワゼキショウ)という名前ならば聞いたことがあるかもしれません。2つは同じものであり、北アメリカからの外来種が日本で自生するようになりました。