チョコレートコスモスの育て方

チョコレートコスモスの育て方

チョコレートコスモスは、キク科 コスモス属の常緑多年草です。原産地はメキシコで、18世紀末にスペインマドリードの植物園に送られ、「コスモス」とい言う名前が付けられたと言われています。

育てる環境について

チョコレートコスモスは、日光を好む植物です。日光が当たっていないと花の付きが悪くなってしまうため、春や秋には軒下の日が当たる場所で管理し、暖かくなったら日当たりへと移す必要があります。日本の高温多湿は苦手なので、冬は、霜や雪が当たらない0度以上の場所で管理し、

最適気温が0度以下になる場合は、軒下か日当たりの良い室内に取り込みます。葉が茂ってきたら株元から30㎝の高さで切り戻しを行います。夏は直射日光を避け、東側や西側など朝か夕方の短時間だけ日当たりがするような場所に置く必要があります。

植え替えを行う場合、2月頃の気温が上がる前に一回り大きな鉢に植え替えます。植え替えるときには固形の肥料を与えます。チョコレートコスモスには、春から秋まで咲くタイプと、秋に咲くタイプがあります。春から秋に咲くタイプのものは、8月中旬に切り戻しを行うと秋にたくさんの花を咲かせます。

秋に咲くタイプのものは、切り戻すことでコンパクトに育てることができます。角枝に葉が残るように、根元から10~20㎝の場所で切り戻しを行います。チョコレートコスモスの生息地はメキシコ中心なので、もともとは寒さに弱い品種です。

育て方が難しく、毎年枯らしてしまうかたも多くいますが、水やりと置き場所に注意して枯れてもともとと思うくらいで育ててみてはいかがでしょうか。だんだんとコツをつかんで丈夫なチョコレートコスモスが育つ可能性もあります。

種付けや水やり、肥料について

園芸店では春と秋に苗ものが多く出回ります。チョコレートコスモスは夏の暑さに弱いので、夏は半日蔭に移動させて、暑さで根が枯れないように注意する必要があります。0度まで耐える耐寒性はありますが、霜に当たると枯れてしまうので、室内に取り込む必要があります。

水やりは、夏場は土が乾いたらたっぷりと水を与えます。乾燥に強く土が湿気た状態を嫌いますが、夏場は蒸発が激しいのでしっかりと水を与えます。春や秋は土が湿気ていれば水やりの必要はありません。また冬は水をあげ過ぎると根が腐ってしまうので、土が乾いてから2~3日後に与える程度で大丈夫です。

チョコレートコスモスを枯らしてします原因は、この水やりの難しさにあります。季節ごとに水の量や与え方が変わりますので、様子を見ながら与えてください。基本は乾燥気味にすることですから、くれぐれも水の与え過ぎには気を付けてください。

肥料は液肥を、10日に1回程度上げます。肥料が多すぎると花が少なくなるので、これも様子を見ながら調整していきます。肥料分をあまり必要とはしない品種なので、普通の培養土に植えこむ場合は、肥料の追加はあまり必要ありません。あまり神経質にならずに、

地上部が枯れても根が生きていればまた復活する可能性もあります。枯れたからとすぐにあきらめずに、しばらく地上部が枯れてなくなった場合でもたまに水を与えると葉が出てくることがあります。楽しく花と付き合い、何度も挑戦してみることも上手に花を育てるポイントにもなります。

増やし方や害虫について

チョコレートコスモスに発生する害虫には、3~10月のハダニ、アブラムシ、4~11月のうどんこ病があります。うどんこ病には、市販の殺虫剤を定期的に散布し予防することが大事です。風通しが悪いとうどんこ病が特に発生しやすくなるので、注意が必要です。

もしうどんこ病にかかったチョコレートコスモスの土壌を流用する場合は、注意が必要です。土壌の中には胞子が隠れていることがあるので、土壌を使用した場合胞子がはじけて感染する可能性もあります。対策としては、殺虫剤を吹き付け、1節くらい残して切り戻しを行い、再度殺虫剤を噴霧するとよいでしょう。

また病気の予防のためにも風通しの良い場所で管理し、霧吹きなどで葉の裏にも時々水をかけるとよいでしょう。ポイントとしては害虫が多く発生した場合には、切り戻しが必要です。また植木鉢に入れたままの古い土壌もそのままでは使わず、

植木鉢ごと黒いごみ袋に入れて直射日光の下に数日間放置するなどして、殺虫・殺菌を行ってから使用します。チョコレートコスモスは、挿し芽で増やすことができます。原種は5月中旬~6月中旬に、交雑種は5月~8月が最適期です。このとき先端の芽を2節に切り、

挿し木用の土に挿していきます。ポイントとしては、新芽の大きさが2㎝ほどになったら芽のすぐ上と下3~5㎝くらいで切り取って、芽の位置まで土に埋めていく。こうすることで次の秋には新しい花を楽しむことができます。株分けをする場合は、2~3芽ずつに切り分け、その後また土に植え直します。ウイルスの感染を防ぐためにも、カッターナイフは消毒しましょう。

チョコレートコスモスの歴史

チョコレートコスモスは、キク科 コスモス属の常緑多年草です。原産地はメキシコで、18世紀末にスペインマドリードの植物園に送られ、「コスモス」とい言う名前が付けられたと言われています。「コスモス」とは、ギリシャ語で「生命、調和、宇宙」を意味する「コスモ」に由来します。

「コスモス」が日本にやってきたのは意外と最近ことで、明治10~20年頃と言われています。ちょうど日清戦争の頃から国内で広がり、大正時代には日本中に広がり現代のように馴染み深い花となりました。その後品種改良が行われ、休閑地に蒔かれるようになり、一層馴染みのある花となりました。

チョコレートコスモスは1902年から栽培が始まり、日本には大正時代に渡来しました。黒に近い茶褐色の小ぶりで繊細な花と、ほのかなチョコレートの香りが人気の品種です。落ち着いたシックな色合いで、夏の花壇に彩りを添えています。

花茎が長く伸びて花を付けるので、ゆらゆらと風に揺らぐ姿が何とも可愛い植物です。野生の原種は絶滅したと言われていて、流通しているものは芽さしや分球で増やしたものです。近年ではキバナコスモスとの交雑種も出回り、育てやすい種類のものもあります。

数年前から園芸店にも出回り始めたこのコスモスは、品種としては「コスモス」とは別の扱いとなっています。原産地はメキシコの「アントロサングイネウス」と言う花で、日本ではその姿と香りからチョコレートコスモスと名付けられました。

チョコレートコスモスの特徴

チョコレートコスモスは、バニラやチョコレートを思わせる甘い香りを持ちつことが特徴です。香りを放つ植物はたくさんありますが、チョコレートの香りを放つものはほとんどなく、特に女性には人気のある花です。風にそよぐ姿はどんなシーンにも調和する花で、

高さは40~50㎝の茎には、8月~10月にかけて黒紫色の一重咲きの花を付けます。コスモスの種類は、高性種、嬌性種、そして花の形は八重や筒状のものなど多彩な物が作られています。なかでもチョコレートコスモスはその落ち着いた色合いと香りでコスモスの中でも人気のある品種となっています。

「コスモス」と言えば、薄いピンク系の花を想像する人が多いのではないでしょうか。しかしこのチョコレートコスモスは、それとはま逆の茶褐色、黒に近い色のため初めて見る人はびっくりするかもしれません。「コスモス」のイメージとは程遠いですから。

その黒い花と甘い香りのギャップに魅力を感じる人が多いのかもしれません。チョコレートコスモスには、秋に咲くタイプと春に咲くタイプがあります。秋に咲くタイプには「ストロベリーチョコレート」や「キャラメルチョコレート」など名前も可愛い交雑種が誕生しています。

また春に咲くタイプには「チョコモカ」や「ショコラ」などがあり、寒さにも強く雪の多い地域以外なら、防寒なしでも冬を越すことが可能です。なかなか育てるのが難しいチョコレートコスモスですが、初心者の方にはこちらのタイプがおすすめです。

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