アリッサムの育て方

アリッサムの育て方

アリッサムはミヤマナズナ属のアブラナ科の植物で、日本で一般的にアリッサムと呼ばれているものはニワナズナなので、かつてはミヤマナズナ属の植物として分類されていたものが別の種族として分類されたという歴史を持っています。

育てる環境について

アリッサムを栽培する環境は日当たりの良い場所ならば特別な管理を必要とはしないのですが、暑さや寒さに弱いので長持ちさせる場合には直射日光がなるべく当たらない場所や、冬の寒い時期でも霜が降りない場所で栽培することが必要になります。

霜が降りてしまうと株が傷んでしまうのでアリッサムの体力が低下してしまって、春になっても花を咲かせることがなくなってしまいます。また酸性の土壌が苦手なので、花壇に植え付ける場合には土に苦土石灰を混ぜるなどしてアルカリ性の土壌を作ることも必要になります。

水やりに関しては土が乾いた時に十分に与える程度で良いのですが、一般的には花壇で育てる場合に、他の花と一緒に管理がされるので、一緒に植えられているパンジーなどに合わせて水やりなどをしても生育させることができます。水はけと通気性が良い土を好む性質があるのですが、

適度な保水性があるとなお良いとされています。市販の草花用培養土を用いるとコストを低く抑えることができるので経済的なのですが、他の種類の花を一緒に育てる場合には赤玉土の小粒と腐葉土を配合したものと使うと美しい花を楽しむことができます。

早春の時期にポット苗がホームセンターやガーデニングの専門店などで販売されているので、それを購入して20センチ程度の間隔で植え付けていきます。種を秋にまいて自分で育てた苗の場合には花が咲き始めてから植え付けを行うと、美しい花が長持ちします。

種付けや水やり、肥料について

水やりに関しては土の表面が乾いたら水を与える程度で十分とされていて、肥料は植え付けをするときに元肥として緩効性化成肥料を与えて、追肥は開花してから薄めの液体肥料を2週間に1度くらい与えるだけで美しい花を楽しむことができます。必要な作業としては花がら摘みがあり、

先端の小花が咲いたら、切り戻しを兼ねてわき芽の出ている部分で切り取ります。これをすることによって栄養分が花に十分に行き渡るのできれいな色が長持ちします。切り戻しという作業は春に苗が多くなりすぎて見苦しい環境になってしまった場合に行われる作業なのですが、

草の高さの3分の1程度で切り戻すことで1ヶ月程度経過するともう一度開花をするようになります。しかし5月以降にこの作業を行った場合には茎がコンパクトな状態になるのが難しいので美しい花を開花させることができないのですが、

夏を越えさせる場合には株の根元の葉を全て切り落とすと長持ちします。種付けに関しては基本的には苗の状態で売られていることが多いので、必要がないのですが、種をまく場合には秋に花が全て落ちてから種を集めて育てた苗の場合には花が咲いてから植えることで

元気な状態を保つことができます。発芽に必要な温度は15度から20度程度とされているので、9月中旬くらいに種をまくと春に苗として使えるような状態になるので、それを花壇などに植えると毎年アリッサムの花を楽しむことができるようになります。

増やし方や害虫について

増やし方としては5月か9月に茎の先端部分を5センチほど切って、それを赤玉土小粒と軽石の小粒を配合した用土の中に挿します。そうすることで春には苗が出来上がるのでそれを花壇に植えつけることができます。この作業は毎年繰り返すことができるので、

多年草のような感覚で栽培することができます。種まきの場合には発芽に適温とされるのが日本では春の時期や秋の時期なのでこの時期に種をまいておくと3月には苗が出来上がるので、それを花壇などに植えつけることで色とりどりの庭をつくり上げることができます。

アリッサムの病気として有名なものとしては菌核病というものがあり、これは湿気が多すぎることでカビが発生してしまい、そのために植物が腐ってしまい、最終的には枯れてしまいます。対処法としては切り戻しなどを行って、風通しを良くするなどの方法があるのですが、

カビを除去することはできないのでしっかりと予防をする必要があります。またアブラムシの被害も多いので、春先にアブラムシが見られるようになったら、少ない場合にはピンセットなどで取り除くことができますが、大量に繁殖してしまった場合には市販の薬剤を

散布してアブラムシを駆除することになります。アブラムシは葉の養分を吸い取ってしまうので、花の部分が栄養不足になってしまい、美しい花を楽しむことができなくなってしまいます。少ない場合には放置しておいても影響はないのですが、繁殖した場合には駆除をしなければなりません。

アリッサムの歴史

アリッサムはミヤマナズナ属のアブラナ科の植物で、日本で一般的にアリッサムと呼ばれているものはニワナズナなので、かつてはミヤマナズナ属の植物として分類されていたものが別の種族として分類されたという歴史を持っています。

ヨーロッパやアジア、北アフリカが原産地で100から170程度の種類が生息していますが、地中海地方を生息地としているものが最も多いとされていて、暑さには弱いのですが、寒さやに耐える力が強いので日本でも十分に栽培することが可能な植物です。

アブラナ科というのは一般的に知られているものとしてはワサビやキャベツ、大根などが有名なのですが、アリッサムのようなナズナの仲間もアブラナ科に属しています。日本ではスイートアリッサムとして育てられていることが多く、白色の小さな花が集まって咲いて甘い香りがするので、人気となっています。

枝の伸び方が横に広がるような形なのでカーペット状に育てることができるので、花壇の縁取りや前列などに植えられることもあります。園芸品種では赤や紫、ピンク、オレンジ色などが開発されていて、高温多湿の日本のような風土には弱い性質を持っているので、

日本国内で育てる場合には一年草として扱われることが多くあります。また切り戻して夏の暑い時期に完全に遮光する育て方ならば夏越しもできるのですが、ほとんどの場合は花の季節を終えると栽培を終えることになります。また種まきや栽培が簡単なので、初心者でも十分楽しむことができます。

アリッサムの特徴

アリッサムはもともと多年草なのですが、高温多湿が苦手なので花を咲かせると体力が著しく低下をして翌年に花をつけることが難しくなるので、一般的には一年草として扱われることが多くなっています。草の高さは10センチから15センチ程度で、

開花は2月の下旬から6月の上旬と、9月の下旬から12月の上旬になっています。日本の夏の時期は高温多湿の日が多くなるので、この時期には花を咲かせることがないので、太陽の光が当たらないように気をつけながら栽培をすると秋になってから花を咲かせます。

花の色は一般的には白や紫などが多いのですが、品種改良などが進んでいるので、花壇の環境などに合わせて様々な色を選ぶことができるようになっています。もともと地中海地方で自生している植物なので寒さに弱くて、暑さにも弱いという特徴を持っています。

開花時期が長くて、甘い香りがするので日本でも人気となっていて、初心者でも気軽に育てることができて、管理をする必要がほとんどないので、学校の校庭の花壇などにも植えられています。またアリッサムはパンジーやガーデンシクラメンなどと寄せ植えにすることで

白い花の色を際だたせることができるので、他の花との寄せ植えによく利用されるのですが、他の花を引き立てることができるので、花束に必ず含まれているカスミソウのような雰囲気を持っている植物です。アリッサムはアブラナ科の植物なのですが、キャベツなどとは違って食用にはなりません。

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