タデアイの育て方

タデアイの育て方

タデアイはインドシナ半島や東南アジアから中国にかけてが原産地で、そこに自生しています。紀元前の時代から世界各地で青色の染料として用いられてきました。日本へは奈良時代に中国を経由して伝えられました。

タデアイの種付け

ゴマの粒に似たような茶褐色のタデアイの種の種付けは3月から5月ごろに行います。種付けは育苗箱に撒いて間引きをし、草丈が5、6cmになったらプランターや畑に植え替えるようにします。植え替えるときには根を崩さないようにしたっぷりと水を与えます。

畑に直接まくときは連作を避けるようにして、筋蒔きをして土をかぶせます。たくさんの種をまくと間引くのが大変になるので細かい種ですが、間引きに困らない程度の数の種をまくようにします。種は古くなると発芽率が悪くなるので、昨年度に採取した新しい種をまきましょう。

土は腐葉土と石灰を混ぜたものや、元肥として発酵済みの有機質肥料などを混ぜた土を用います。そして種付けの後、芽が出るまでは乾燥させないように水を与えるようにします。種付け後2週間ほどで芽が出て、双葉が次第に大きくなってきます。そのころ適宜間引きをし、本葉が成長して来たら根元に肥料を与えます。追肥としては速効性の液肥を与えます。

タデアイの育て方

タデアイは日当りが良いところ、そして水はけの良い土で栽培をします。また湿り気のある場所も好むのでそのようなところで栽培するとよいでしょう。6月ごろから勢いよく成長をしてくるので水切れにならないように注意をします。特に夏の高温や乾燥する時期にはたっぷりと水を与えるようにします。

追肥は液肥を2週間に一度くらいの割合で与えていくようにします。7月になると地面が隠れるくらい葉が良く茂ってきます。葉の重みで地面に倒れる茎もあるがその茎からまた根がついてくることもあります。

畑で育てたタデアイはプランターで育てたものよりも葉が大きくて厚く色も濃くなりますがプランターで栽培をしても水やりや肥料をこまめに与えることで畑のものと同じくらいの葉になってくることでしょう。藍染の染料として使用する場合には7月から8月の花が咲く前に収穫をしますが、その時は株元から刈り取り乾燥させます。

刈り取った後は根元が隠れるくらいに土をかぶせておき肥料を施しておきます。その時に半日陰の状態にしておくことで葉の色がさらに濃くなってきます。その後も水やりを絶やさずに栽培し続けると、9月になるとさらに成長し大きくなっていきます。そして10月になると花が咲きます。

花が咲いているときも水やりや追肥を忘れないようにします。そして花が咲き終える枯れてくる11月ごろに穂先を刈り取って種をとる作業をします。11月中旬で最高気温が17度くらいになり、霜が降りはじめるころ葉の色も変わりはじめ花穂も茶色く変色してきます。このころには地面に種が落ちてきているので種を採取するタイミングといえるでしょう。

穂先を切り取って収穫した後はビニールシートに広げて自然乾燥させます。そして枯れた茎や葉を取り除き種だけを選びます。手もみをすると種をとることができます。それでも集めた種の中に細かい茎や葉の切れ端などが混ざってしまいます。その場合はみのなどを使ってふるいにかけて選別をするようにします。採取した種は袋に入れて日陰で保存しておきます。そして翌年には撒くようにするのが発芽率をよくする方法です。

タデアイの上手な育て方のまとめ

種まきは3月から5月くらいに行い、水をたっぷり与えて日なたで栽培をします。種をまくときの元肥の後、2週間に一度くらいの割合で液肥を与えるようにします。特に6月ごろ成長が著しくなってから、暑い夏を迎えるころにかけては水きれをしないようにし、またスタミナ不足にならないように追肥もしっかり行なうようにします。

種まきの時に細かい種をまいたので、たくさんの芽が出てきます。しかし芽が詰まっていては成長ができないので、適宜間引きを行い、栄養や日光がいきわたるようにします。 花が咲いても水やりや追肥は欠かさずに、こまめに与えるようにしましょう。そして11月ごろ花の色も葉の色も変わってきたら花を収穫して種を採取します。

花穂は乾燥させ、細かな茎や葉のくずなども取り除き、種だけを収穫して袋に入れ日陰で保管します。そしてその種は翌年には必ず撒いて使うようにすることが翌年また元気に発芽することになるのです。

タデアイは特に病気にかかることも害虫にやられることも少ないので、これらの育て方のポイントをしっかりつかんでおけばタデアイを栽培することができて、藍染にも挑戦できることになるでしょう。タデアシの育て方の中で重要なのはたっぷり水を上げることと、追肥をしっかり与えていくことです。

春に種をまいて暑い夏を越すのですからその間に水やりを切らさずに一日2回くらい土を乾かさないように管理をしていくことができれば秋には可愛らしい花穂がたくさん見られ、葉も濃く成長し藍染に適したものができることでしょう。長い時代にわたって天然の染料となり、また薬としても人々と深くかかわりを持ってきたタデアイを栽培してみるのもよいでしょう。

タデアイの歴史

タデアイはインドシナ半島や東南アジアから中国にかけてが原産地で、そこに自生しています。紀元前の時代から世界各地で青色の染料として用いられてきました。日本へは奈良時代に中国を経由して伝えられました。

それからタデ藍や藍タデとも言われ藍染の染料や虫刺されの薬、果実は乾燥させて解毒や解熱剤としても利用され、若葉は料理の材料などとして長い間使われて来たので、人々の生活とは縁の深い植物です。

タデアイの葉を傷つけることで切り口が藍色に変わりそれが染料に使われます。明治時代に合成染料が日本に入ってくるまでは日本の各地で栽培されていましたが現在では徳島県の一部の地域で栽培されているくらいになりました。

タデアイの特徴

インドシナ半島が原産で日本では本州、四国、九州を生息地としてかつては広く栽培され染料や薬草に使われていました。タデ科、イヌタデ属の一年草で9月から10月に白や赤の花を咲かせる植物です。草丈は70㎝から100㎝で茎の先に稲穂のような花が咲きます。花は赤や白の小さな米粒のような花がたくさん集まって穂のように咲くのが特徴的です。

葉は卵型や長い楕円形のような形のものが茎の周りに互い違いに出てきます。茎は紅色で節が良く目立ち、良く枝分かれをします。藍色に染まる色素はインディゴと呼ばれていて、この色素を持つ花や植物はどれも「藍」と言われています。だからタデアイ以外にも「藍」と言われている植物はあるのです。

染料にする場合は開花直前の地上部を収穫し、発酵を重ねるのです。タデアイは藍染、虫刺されに効果のある薬草のほかにも虫よけの効果があるので、何かの植物を植えるときに一緒に植えておくと害虫予防にもなります。

タデアイを上て秋に花を咲かせ、そのままにしておくと種ができます。種は花穂を乾燥させて、手で軽くもむと簡単に採取することができます。その種をまた翌年の春に撒いて再度育てることができるのです。種はゴマ粒のように細かい粒です。畑なら筋蒔きをするのですが、たくさん芽が出てくるので間引きをしながら苗を育てていきます。

水やりと追肥をしっかりしているとその苗たちはグングン成長をして葉が生い茂り、秋にはたくさんの茎の先端に花穂を付けることでしょう。天然の染料、または薬としても、人々と深いかかわりをもって来たタデアイは現在はあまり栽培されることがなくなってきましたが、染料の材料として学校の授業などで栽培されることもある植物です。

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