サンセベリア(Sansevieria)の育て方

サンセベリア(Sansevieria)の育て方

サンセベリアの原産地は、アフリカ、南アジア、マダガスカルなどです。熱帯の乾燥した地域を好んで生息地としており、約60種類が自生しています。葉の形状はまるで先端がとがった剣のようで、エキゾチックな姿をしていることから、観葉植物としての人気は高いです。

サンセベリアの育て方

気温の高い季節はよく日光にあてて育つと丈夫に育ちますが、真夏の直射日光や強烈な西日は葉焼けを起こすため避けます。丈夫な植物のため、多少の悪環境には耐えますが、春先から夏の終わり頃までは充分に日光浴をさせてあげるといいでしょう。

もともと住んでいる環境がアフリカなどであることを考えると、日本の冬の寒さには弱いです。サンセベリアは10度を下回るような環境では生きていけません。室内にとりこんでいる場合でも、一日中気温が低いような場所で管理する場合には水を完全に断って、休眠状態にして保存する方法をとると比較的安全に越冬させることができます。

サンセベリアを育てるために適している用土は、水はけの良いものであればとくに選びません。自分で配合する場合には、小粒タイプの赤玉土、川砂、腐葉土などを混ぜて作ります。水やりの仕方に注意をすることが、丈夫な育て方のコツです。

初心者でも育てやすい観葉植物として名前があがることが多いサンセベリアですが、一番失敗してしますい部分が水やりに関してです。サンセベリアはサボテンなどと同様に、葉にたくさんの水分をためておくことができる植物です。

アフリカの乾燥地帯に生息していることを考えても、水やりの頻度に関してそれほど多くを必要としないことがわかるでしょう。春から夏にかけての成長期には表面の土が乾いたらたっぷりと水を与えます。水と一緒に新鮮な空気を根に送り込む感覚で、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水を与えるといいでしょう。

根の健康的な発育のためには新鮮な酸素を必要とします。たとえ水を与えずに葉の表面がしおれてしまったように見えたとしても、その後水を与えれば充分に復活します。冬場の生長しない時期にはほとんど水やりの必要がないということを覚えておきましょう。冬場に間違って水を与えてしまうと、春先になって枯れてしまいかねません。

栽培中に注意したいこと

栽培中に育て方に迷った場合は、サンセベリアがもともとどんな場所に生息しているのかを思い出してみましょう。もとはアフリカなどの乾燥地域で自生しているため乾燥には強い特徴があり、丈夫で病気にかかることが少ないサンセベリアですが、水のやりすぎによる根腐れには注意しましょう。

水の与え方がよくわからないという場合には、冬の間は水やりを停止し様子を見ることも一つの方法です。室内で育てていると、葉の表面にほこりが付着することがあります。濡らしたティッシュやキッチンペーパーなどでときどき表面をきれいにしてあげると美観を損ねません。

根の生育が旺盛なため、長い間植え替えをせずに育てていると鉢を割ることがあります。とくに土の中で根が横に伸びる種類の場合は、2年に一度は植え替えを行いましょう。植え替えのタイミングとして、目安にしたい点がいくつかあります。

鉢に対して大きく成長しバランスが悪くなっている場合、水を与えてもすぐにしみこんでいかない場合、根が鉢底からあふれている場合などを目安にして植え替えましょう。通常はひとまわり大きい鉢に植え替えをし、これ以上大きくしたくないという場合には株分けを行って適度な大きさにしてから元の鉢に植えかえることが必要です。

植え替えの際、市販されている観葉植物用の土を使用してもかまいませんが、サンセベリアの場合は市販の観葉植物用の培養土だと水持ちが良すぎる場合があるため、注意しましょう。植え替え後しばらくは半日陰の場所や室内の明るい場所に置いて養生させます。

このとき、決して肥料を与えてはいけません。植え替えに適した時期は充分に気温が高くなる5月から9月頃です。越冬をさせる際に水を断った場合は温かくなる頃に再び水やりを開始し、5月頃にゆっくりとした効き目の緩効性肥料を与えます。

サンセベリアの増やし方

種付けで増やすよりも、葉挿しや株分けなどで増やす方法が一般的です。種付けをするためには種を採取する必要があり、サンセベリアの花を咲かせ実をつけさせる必要があります。充分に成長し、好環境にないと花を咲かせることはできませんし、種付けをするために必要な種はあまり市販されていません。

もし、家庭で栽培しているサンセベリアに花が咲いた場合は、花の付け根あたりにあるべとべとした粘液に覆われたものが実です。その場合は、充分に熟した実の中から種を採取することが可能です。家庭で栽培したサンセベリアを手軽に増やすためには、種付けにこだわるよりも株分けをしたり葉挿しをすることをおすすめします。

葉挿しの方法は簡単です。傷のない健康な葉を選んで、一枚の葉を約10cm程度の幅にカットします。根の方にある切り口に川砂をまぶしてから鉢植えなどに挿すと、やがて根が生えてきます。葉挿しに適した季節は5月から8月の温かい季節です。葉にまだら模様が入る品種の葉を葉挿しで増やそうとすると、新しく生えてくる葉には模様が入っていない場合があります。

サンセベリアの歴史

サンセベリアの原産地は、アフリカ、南アジア、マダガスカルなどです。熱帯の乾燥した地域を好んで生息地としており、約60種類が自生しています。葉の形状はまるで先端がとがった剣のようで、エキゾチックな姿をしていることから、観葉植物としての人気は高いです。

部屋の空気をきれいにしてくれたり、マイナスイオンを出すといわれています。地面からいくつもの葉が伸びている様子が、面白く見ごたえがある観葉植物です。その見た目から、トラノオという別名を持っています。確かに、トラの尾のように縞模様でピンと立っている姿をしています。

和名では他に、千歳蘭という名称で呼ばれることがあります。日本に渡来したのは、明治の末頃です。サンスベリアと呼ばれることがありますが、名前はイタリアの皇子サンセヴェーロに由来します。また、サンセベリアの葉から採取した繊維を弓の弦として利用したことから、弓の弦を示すボォスト・ヘンプという英名を持っています。

サンセベリアの特徴

サンセベリアには様々な品種が存在し、その一部を紹介すると葉の長さが40cm程度と通常のサイズよりも短いサンセベリア・ローレンティー コンパクタ、葉が棒状で縦にくぼみがあるサンセベリア・バクラリス、葉が細長く黄色い縞模様が入るフクリンチトセラン、三本の横じまという意味を持つ矮小性のトリファスキアータなどがあります。

フクリンチトセランは観葉植物としてもっとも出回っており、サンセベリアというとこの品種を思い浮かべる人が多いはずです。根本から線状の葉をたくさん出して茂ったような外見を持つエチオピカや、縦方向に溝が入っている太い棒状の葉を出すスタッキーもサンセベリアの仲間です。

サンセベリアは常緑性の多肉植物で、乾燥に強いという特徴を持っています。乾燥や病虫害に強いところが特徴です。冬の寒さは苦手としており、越冬させるためにはサボテンなどと同様に水やりを完全に断って室内の暗い場所で保管するという方法があります。

品種によって異なりますが、草丈は大体20cmから120cmです。あまり大きい観葉植物を置くスペースがないという人には矮小性のサンセベリアがおすすめです。

環境の良い場所で株が充分に大きくなると、根本からにょきにょきと茎を伸ばし白い花を咲かせることがあります。観葉植物として葉の姿の面白さや美しさだけでなく、初心者でも育てやすいところが多くの人々に愛されています。

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