アスプレニウム(Asplenium spp.)の育て方

アスプレニウム(Asplenium spp.)の育て方

アスプレニウムは5月から8月頃にかけて植え付けをします。土は水はけが良く、通気性が良いものを使います。例えば小粒の赤玉土を7、腐葉土を3の割合で混ぜ合わせたものなどはオススメです。

アスプレニウムの育て方

もしくは小粒か中粒くらいの赤玉土を5、腐葉土を3、川砂を2の割合で混ぜ合わせてもいいです。置く場所は柔らかい日差しがあたる半日陰の場所が良いです。夏の高温期は日差しも強く、葉がやけどしてしまうことがありますから直射日光にあてないように気をつけます。

室内でも育ちますが、アスプレニウムの魅力である葉の色艶をより良く育てるためには屋外のほうが良いです。また外のほうが丈夫に育てやすいです。水は春から秋までは土の表面が乾いた時に与える程度にしますが、夏は暑さで土も乾きやすいので水切れしないようにマメにチェックしてあげるようにしたほうがいいです。

逆に冬は土の表面が乾いてるのがわかってから数日ほど待ってから水をあげるといいでしょう。冬は気温も低いので土も乾きにくいですし、あまりに加湿になってしまうと根が腐ってしまうのです。水やりをする時には土だけではなく、葉水もして空気中の湿度を高めに保つようにします。

肥料は冬は与えなくてもいいですが、5月から9月頃までは液体肥料を10日に1度与えるか固形の肥料を1か月に一度でいいので鉢の隅のほうに置いておきましょう。湿った環境を好むのはなにもシダ類だけではありません。

ナメクジも湿った場所が大好きです。アスプレニウムにはナメクジが発生しやすいので新芽や葉を食害されないように見つけ次第捕殺するか薬剤を散布します。またカイガラムシも葉の裏につきやすいので注意しましょう。

カイガラムシは一度発生するとなかなか退治することが難しく、葉を枯らしてしまうこともあります。古い歯ブラシを使ってこそぎ落としてしまいましょう。その時には葉を傷つけないようにします。

栽培する時のポイントとは

アスプレニウムは常緑性で葉を観賞するのが楽しいものなので、時々葉の様子をチェックして問題がないか確認しておくといいです。例えば葉が茶色く枯れてしまった場合、部分的に枯れているのなら葉焼け、下のほうの葉から枯れてきているようであれば根詰まりを起こしている可能性があります。

また葉の形がおかしい場合も要チェックです。縮れたようになっていれば湿度が足りないことが考えられるので水をもう少し増やしてあげるといいでしょうし、穴があいてしまっていたり葉の縁がでこぼこしているようであればナメクジなどの害虫がついていることが予想できます。

湿度不足にならないようにするのに重要なポイントが葉水です。新しく葉が出てくる部分を芯といいますが、ここは特に乾燥してしまうことで葉が縮れてしまったりしているならば霧吹きなどを使って芯をしっかりと湿らせてあげるようにしましょう。病気は炭そ病と軟腐病になる恐れが秋頃まであります。

もし見つけたらその部分を除去して薬剤で治してあげます。また根詰まりになると水をいくら与えても吸収できなくなってしまうので葉などが枯れてしまいます。鉢から根がはみ出てしまっている状態ならすでに根詰まりを起こしている可能性があるので鉢からあげて確認したほうがいいです。

植え替えは植え付けと同じく5月から9月頃が適しています。品種によっては芯の部分が塊になっているものもあるので、そういうものはその塊部分を土の上に出して植えつけます。アスプレニウムが大きくなり過ぎてしまった時は下葉を付け根からカットし、根も半分にカットして新しい土と今までよりも一回り小さい鉢植えに植えます。

種付けできるのか

シダ類は一般的な花などの植物とは違い、種というよりは胞子がつきます。たいていは葉の裏側に茶色の胞子ができるので土にばらまいて増やしていきます。発芽させるには高温多湿の環境が必要です。まず葉の裏の胞子をとり、湿気を与えた種まき用土にまばらになるようにばら撒きます。

この時、バーミキュライトに細かくした水ゴケを敷くのも発芽率がいいです。胞子をまいたらその上には土はかぶせません。そのままで、鉢にガラス板を乗せて鉢の底に皿を敷いて水を給水させる方法で管理していきます。乾燥しないように湿気を維持させるのがコツです。場所は半日陰が良いです。

発芽して育ってきたら鉢に植え替えしましょう。また品種によっては葉の先に子株ができるものがあります。そういう品種であれば、子株をはずして植えて増やすこともできます。5月から8月頃に行なうのがベストです。

鉢にパーライトとバーミキュライトを同じ量入れた土や水ゴケを入れておきます。そこに子株を植えたら鉢の端に割り箸などを利用してポリ袋をかけ、簡易的なミニ温室を作ります。この状態で明るい日陰に置いておけば2か月から3か月ほどで発根するので、そうなったら鉢上げをするといいです。

アスプレニウムの歴史

アスプレニウムは別名オオタニワタリといいます。常緑性のシダ植物で、日本国内で最も古い記録の一つには古事記があります。この中に御綱柏と書かれているものがあり、これがアスプレニウムだという説があります。御綱柏はアスプレニウムの本種のことで、当時は食器の代わりとしてよく利用されていました。

学名はアスプレニウム・アンティクムというのですが、アンティクムはラテン語で古代のという意味があります。アスプレニウムはギリシア語でないと意味するアと脾臓を意味するスプレンからできた言葉です。原産や生息地は日本を含むアジアや太平洋諸島です。

チャセンシダ科アスプレニウム属です。世界中で650種から700種ほどあるといわれており、日本国内でも約30種ほどが存在しています。フィリピンでは昔からこの植物は浄血や鎮静作用のある民間薬として使われてきました。また国内でも大隅半島では節句のもちを包むために使われてきましたし、

八丈島ではコウジブタと呼ばれ、蒸したアワをこの葉で覆ってコウジをつくってきました。本来は80cmから120cmほどの草丈になります。しかし野生種とは違って鉢植え用に品種改良されているものは葉の長さが30cmから40cmほどにもなります。

アスプレニウムの特徴を知ろう

アスプレニウムはシダの仲間で、いくつかの品種は観葉植物として人気があります。品種によって大型のものと小型のものがあります。日本に分布しているオオタニワタリやシマオオタニワタリという品種は着生種で、木などの幹に着生して育っていくのが特徴です。

シマオオタニワタリと呼ばれる品種は葉の長さが1m以上にもなる大型種です。耐暑性はありますが、耐寒性はいまいちで、冬は最低でも5度なければ越冬できません。できれば7度は欲しいところです。10月頃になったら室内へ取り込んでしまうほうが良いでしょう。

常緑性で半日陰や日陰でも丈夫に育ってくれます。鉢植えで育てることが多いですが、寄せ植えにしたり、ハンギングバスケットなどに入れて育てることもでき、見た目的にもおしゃれなインテリアとして飾ることができます。

葉は枯れても自然と落ちないので見つけたらカットしてあげる必要があります。シダ植物ということもあり、一般的な花などと違って種ではなく胞子によって増えていきます。葉の裏側に胞子嚢ができるので、胞子で育てたい場合はそこから採取することになります。

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