バイカカラマツの育て方

バイカカラマツの育て方

バイカカラマツとはキンポウゲ科の植物で、和風な見た目やその名前から、日本の植物のように考えている人も少なくありませんが、実際にな原産地は北アメリカ東北部であり、山野草です。

育てる環境について

バイカラマツは強い日光よりも、むしろ木漏れ日などの柔らかく降り注ぐ光を好みます。目出しから開花までは普段よりも日光を必要としますので、たっぷり日に当てることで株の間延びを防ぐことができますが、花が咲いたころからは30%程度の遮光で成長させましょう。

真夏には休眠しますし、暑さが苦手な植物ですので気温や直射日光には配慮する必要がありますが、この期間にも地下で芽が成長していますので、多少は光を当てるようにしましょう。秋に植え替えを行いますが、冬に凍結するような地域の場合には根が浮き上がっていないか確認しておく必要があります。

凍結自体には強いため、きちんと根づいている場合には落ち葉をかぶせるていどでも大丈夫です。育てやすい植物ですが、小さいために寄せ植えなどをするとほかの植物に負けてしまうこともあります。そのため、庭植えでも鉢植えでも、

単独で育てて周囲にほかの植物を植えないようにしましょう。茎が細いためにある程度根を張っていなければならず、鉢植えをするときには深めのものを使用するのがおすすめです。用土は通常の山野草用培養土でも十分対応できますが、自分で配合する場合は、

水はけのよい用土にするためにそれぞれ粒径が2~5mmの硬質鹿沼土と赤玉土、軽石を6:3:1くらいの割合で混ぜるとよいでしょう。育て方はそれほど難しくありませんが、寒さよりも暑さに気を付けてやることで、花を咲かせやすくなります。

種付けや水やり、肥料について

種まきの時期は3~4月、6~7月がおすすめです。また、植え付けや植え替えは休眠中である3月下旬から4月上旬、9月下旬から10月中旬の間に行います。いずれも秋・春の彼岸前後となっていますので、時期が来たら忘れずに行いましょう。

基本的には、植え付けも植え替えも休眠中に行うということになりますが、植え替えは毎年、もしくは2年に一回は行うようにしましょう。種まきや植え替えなどが終わったら、毎日用土が乾き始めたらたっぷり水やりをします。常に水でいっぱいにする必要はありませんが、

休眠中であっても用土が乾きすぎないようにチェックして、白く乾いてきた時点で水やりをするようにしましょう。用土は水はけが良いほうが適度な湿度を保つことができますので、鉢植えをするときには素焼きなどの水を通しやすい素材のものを選んだほうがよいでしょう。

また、初夏頃になると葉が枯れてきますので、それまでよりは徐々に水を控えていくようにします。逆に、夏から冬にかけての休眠中であってもある程度の水を必要としますので、乾燥させずに定期的に水を与えます。肥料は植え付けをしたときに元肥を少量入れ、

根が伸び始める4月下旬から休眠前の6月下旬までは2週間に1回のペースで、チッ素とリン酸、カリが等量の液体肥料を規定倍率で施します。同時に鉢の縁に置き肥をするのも効果的ですが、それほど多くの肥料を好む植物ではありませんので、やりすぎには注意しましょう。

増やし方や害虫について

バイカカラマツは比較的増やしやすい植物で、方法も株分け、根伏せ、種まきといくつかの種類があります。株分けをするのは休眠中の植え替え時で、塊根が分かれていたら株を分けます。このとき、必ず塊根に芽がついていることを確認して、

手で割れる程度の大きさに分けることでどちらも成長させることができます。根伏せは塊根がたくさんあるときに行います。秋の植え替え時に余分な塊根を元から外し、培養土に伏せるように植えておきます。比較的簡単にできますし、成長も早いものでは翌春には発芽しますので、

たくさんあるときにはこちらを試してみるのもよいでしょう。種まきは金平糖のような果実が、触ってほぐれるようになったら種を採取します。まいた後は軽く土をかけ、日陰で保存しますが、苔が出ないように注意しましょう。翌春に発芽したら、通常の栽培場所へ移しましょう。

種を保存しておいて、春にまくことも可能です。病気に関しては、多湿によって植物が柔らかくぶよぶよになって腐っていく軟腐病や、梅雨頃に発症するうどんこ病、花や葉に色むらが生じるウイルス病などが要注意です。害虫や害獣は、

ナメクジ、アオムシ、アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシ、ネズミなどに注意する必要があり、葉や根などを食害されます。葉や花が穴だらけになっていたり、梅雨頃から葉の色が白くかすれてくるなどの異変を見つけたら、これらの害虫に効果のある駆除剤などを用いて対策をしましょう。

バイカカラマツの歴史

バイカカラマツとはキンポウゲ科の植物で、和風な見た目やその名前から、日本の植物のように考えている人も少なくありませんが、実際にな原産地は北アメリカ東北部であり、山野草です。日本名では漢字を梅花唐松といい、桃色の花が梅の花に似ており、

葉がカラマツソウに似ていることからこの名前が付けられたといわれています。原産地でも可愛らしい花であるため好まれており、古くから国内、海外ともに親しんできた植物です。日本では豊富な種類の栽培用の種や苗が、全国的に流通されています。

この花は明るい樹林地帯に生えており、春に開花します。日本では昭和初期に入ってきたものがあるだけで、自然に自生していませんが、その風情や名前が好まれており、自宅で育てているという人もたくさんいます。海外ではアネモネに似た花を咲かせることから、

学名がアネモネラ・タリクトロイデスと名付けられていますし、ルーアネモネとも呼ばれています。日本に持ち込まれてからは園芸種もたくさん作られるようになり、もともとは桃色の花が基本でしたが、近年では白い花や八重咲き、千重咲きの品種など、

いろいろなものを楽しめるようになっています。この花は多年草ですので長く楽しむことができ、鉢植えにしても見た目のバランスがよく飾るのに適していますので、種類を増やしてより華やかにするという人も多いです。丈夫な品種ですので初心者にとっても育てやすく、人気の高い植物のひとつです。

バイカカラマツの特徴

バイカカラマツの特徴は、何といっても儚げで可憐なその姿です。サイズもそれほど大きくはなく、草丈が10~20㎝ほど、花径は2~3㎝で、小ぢんまりとした印象を与えます。基本種は一重の花で、茎の先端に一輪ずつ開花しますが、基本的には一重です。

ただ、品種改良によって現在では、八重咲きや千重咲きの花もありますし、色も白やピンク、淡桃色、淡緑色など様々な種類があります。花弁はなく、萼が花びらのように見える形状をしています。葉は小ぶりで楕円形、少し切れ込みの入ったカラマツソウに似た形をしており、毛はほとんど生えていません。

茎は針金のように細く、鉢植えや庭植えの状態で眺めるのが一般的であり、フラワーアレンジやブーケなどには向いていません。実は開花後にできますが、熟しても裂開せず、種子は1つだけとなっています。見た目に反して比較的丈夫なのも大きな特徴ですが、

基本的には寒さには耐えられるものの、暑さに対してはやや弱い傾向にあります。もともと高地などの涼しいところが生息地であったため、冬の凍結にもある程度耐えることができますので、冬越えのために植え替えたり屋内に持ち込まなくても大丈夫です。

夏場は強烈な日光を浴び続けていると枯れてしまったり花が咲きにくくなってしまいますので、遮光したり日陰になることのある場所に植えるようにしましょう。多年草であり、増やすこともできますので、上手に育てると毎年彩を添えてくれます。

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