モクビャッコウの育て方

モクビャッコウの育て方

日本では、神の島「久高島」の浜辺に群生していることで知られています。また日本では古くから南西諸島や硫黄島などに自生が見られ、沖縄の方言でイヂギク(石菊)と呼ばれています。海岸の波しぶきがかかるような場所が自生環境となり、珊瑚礁の上などにその姿が見られるそうです。

モクビャッコウの植え付けと水やり

モクビャッコウは水はけの良い土を好む性質を持っています。庭植えといった場所では、苗の根鉢に合わせて深い穴を掘ってから根を崩さずにそのまま植えつけます。鉢植えにする場合でも同じことで、水はけのよい用土を使って植えるのがよいです。赤玉土6腐葉土3川砂1を混ぜた土など、水をやるとスッと吸い込むような感じのものが適しています。

水はけのよい土を好むには、根が水に弱いというのがあります。生息地である東アジアは乾燥した土地であるため、こういったことから根がやや乾燥した土を好むという理由があり、水のやりすぎには注意することが大事です。水のやりすぎで根が腐って枯れてしまうこともあるからです。

庭での育て方は、夏の日照りでなければ雨の水だけで十分といえ、水やりはほとんど必要ないです。とくに庭植えは、鉢植えよりも手間が掛からず、とても育てやすい植物といえます。また、鉢での植え替えの適期は3月から4月です。比較的に根がよく張るのが特徴で、根鉢が固くなっていることがあります。

その場合は、底部を約半分、ハサミで切り取ります。その後に古い土と根をドライバーなどで取り除いてから一回り大きな鉢に植え替えるようにします。植え替えは2年に1回を目安に行います。春から夏にかけて液体肥料や固形肥料を適宜植えつけ時に元肥として、緩効性化成肥料を適量施してあげます。

また粒状のものがゆっくりと溶けだして適していますが、粒状でなくても構いません。その後は、2、3ケ月に1回、同様の肥料を同量施す程度で十分です。植え付けた後は、固形肥料と液体肥料どちらでもよいです。過剰な水やりを避ければ比較的簡単な育て方での栽培が可能です。

モクビャッコウの増やしかた

モクビャッコウをたくさん栽培したいというひとには、さし木がおすすめです。さし木をたくさん種付けしていけば、次々に増やすことが可能です。種付けして増やすにはさし木での方法が一般的で、コツを掴めば初心者でも簡単にできます。

種付けするには、5月下旬から6月下旬が適期となっており、2節ごとに茎を切り、水に30分程度浸けてから土にさすようにします。土はさし木用の培養土を使用するのがおすすめです。種付けに失敗しないためには、切り口に植物成長調整剤「ルートン」を塗ってあげると成功率が高まりよいとされます。

ルートンを薄く塗った後に、土に挿したら水をたっぷりと与えて、日陰に置いて管理します。根がでるまで水やりはまめにして水を切らさないようにしてあげてください。そして、だいたい6週間くらいたったら根がでるので、3号(直径9cm)ポットに植え替えます。根がでれば、通常通りの日当たりの良い場所での育て方でよいです。

モクビャッコウの置き場所や好む場所

モクビャッコウはとても日当たりを好む性質を持っている植物です。日当たりの悪い場所におくと日が当たっていない葉の部分が枯れてしまうこともあるなど、よく日に当ててあげることが美しい葉を保つ秘訣でもあります。また葉が茂ってくる場合にも、日当たりが悪くなる部分がでてきます。

そういったことがないように、剪定をしてあげることも重要なポイントです。日当たりが悪いことで葉の色というのも悪くなり、本来は銀色かかった白ですが、白色の発色が鈍くなることがあります。日当たりの良さを好むので、夏の暑さにはとても強いといえます。

その反対で寒さには弱い傾向があり、冬の季節に霜などにあたると葉が縮れて枯れてしまいます。耐寒性はやや弱く、0℃以上あれば寒さで枯れることは少ないですが、5℃程度の気温が必要となります。そのため、寒冷地などの場合は、地植えにはしないほうがよいとされ、暖地や平地では地植えも可能です。

なので寒冷地などの寒い地域には鉢植えなど、移動して管理できるものがおすすめです。冬の寒い時期が来るまえに、室内の日の当たる温かい場所に移して管理してあげるのがよいです。低木という性質から、生育旺盛な植物で徐々に草丈が高くなります。

そのため必要となってくるのが剪定です。バランスの悪くなるようでしたら、切り戻して形を整えてあげてください。冬は大きくなりませんが、気温が上がってくれば生育が旺盛になってきます。やり方としては、下葉を数枚残し、高さ15から20cm程度の位置まで切り戻します。

秋から春に掛けて小さな花を咲かせますますが、葉が主役のためか花にはあまり価値がないとされます。花を付けることで草形も悪くなり、花は独特な臭いがします。花を咲かせた後は、ほうっておけば花だけが茶色く枯れて見た目が悪くなるので摘み取る世話が必要です。

育て方も簡単で、栽培の世話もさほど掛からないなど、初心者にも向いた植物といえます。美しさ以外にも植物にありがちな害虫や病気なども特にないところも利点といえます。ぜひモクビャッコウ栽培の参考にしてみてください。

モクビャッコウの歴史とは

日本では、神の島「久高島」の浜辺に群生していることで知られています。また日本では古くから南西諸島や硫黄島などに自生が見られ、沖縄の方言でイヂギク(石菊)と呼ばれています。海岸の波しぶきがかかるような場所が自生環境となり、珊瑚礁の上などにその姿が見られるそうです。

隆起サンゴの岩場に生える白い姿はみたひとに強い印象を与えるなど、存在感もある植物といえます。ほかにも、沖縄本島南部「テダ御川」という岩などに生息しており、このテダ御川は太陽神が降臨した聖地といわれいます。こういった聖地での採取は禁じられており、野生そのままのモクビャッコウの姿をみるのがよいとされています。

世界の生息地が南西諸島や中国、台湾、フィリピンなどの東アジアとされており、海岸部などに自生していましたが、乱獲などによって絶滅が危惧されている植物です。現在の沖縄でも、野生での姿はなかなかみることができない珍しい植物となっているのが残念です。

モクビャッコウの特徴について

モクビャッコウは東アジア原産で亜熱帯から熱帯地域に分布するキク科の低木です。モクビャッコウの特徴である葉はヘラ状で独特の臭いがあり、表面には灰白色の短毛が密に覆うなどシルバーリーフの類とされています。葉が本来の美しさなので、寄せ植えや鉢植えなどに利用が多く、ほかの植物の花と一緒に植えるというのが一般的のようです。

寄せ植えやハンギングなどのアクセントとして使うと、モクビャッコウの美しいシルバーリーフが、ほかの植物を引き立たせるなどの効果があります。美しい銀色の葉は、春から夏は緑色が濃く、秋になると灰白色になりますが、日当たりが悪いと白色の発色が鈍くなる傾向があります。

また葉が特徴の植物ですが、冬になると茎の先端に径5mmほどの黄色い花を咲かせます。 この黄色い花は、花びらをもたないのでつぼみが開いてもあまり目立たないのが残念です。葉が本来の主役と思っているひとには、葉の先に黄色いつぼみが付いているのを見ると少し不思議な感じがしますが、これはまた別の可愛さがあってよい気がします。

売られているシルバーリーフというと小さな苗木というイメージですが、モクビャッコウは低木に育つので花が咲いたら剪定して美しい樹形を保つことが大事です。おもしろいのが、モクビャッコウ属はキク科の中でもアルテミシア(モグサ)属と近縁とされており、モグサの代用品として利用することもあるようです。シルバーリーフとして引き立て役にするのもよいですが、神秘的な美しさから低木として大きく育てるのも楽しみな植物です。

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