アベリアの育て方
アベリアの育て方を覚えよう
アベリアはできるだけ日当たりの良い場所で植えるのが良いです。半日陰でも育てることは可能なのですが、どちらかというと枝が間延びしてしまいがちで樹形が乱れてしまうので、見た目重視ということであれば日当たりの良い場所を探すようにしましょう。冬でも枯れることはめったになく、春になれば新しい芽が出てきます。
土もほとんど選びませんから楽です。まずは一度根付かせてしまうようにするといいです。乾燥にも強いですし、地植えしてしまったものは根付いた後は水やりの必要がありません。鉢植えで育てるのであれば生育期は土の表面が乾いた時にたっぷりと与えるようにしましょう。
秋から冬にかけては徐々に水を与える量を減らしていき、乾かし気味に管理するのがベストです。肥料もほとんど与える必要はありません。2月頃と8月下旬頃に遅効タイプの化成肥料を少し与えるだけでもOKです。
かかりやすい病気も害虫もいませんから、もし虫がついているのを見かけたらすぐに退治する程度で大丈夫です。植え付けは真冬と真夏以外であればいつでもすることができます。アベリアはよくひろがって育ちますので、いくつかの株を植える場合は2m間隔ほどで植えるほうがいいです。
栽培する上での注意は?
根元からたくさん枝が伸びてきて広がりますので全体を刈り込んで形を整えてみるのもいいでしょう。春の芽が出てくる前に作業をします。そして新芽が出てきて樹形が崩れてくるようであれば夏前にも刈り込みをしておいたほうがいいです。
形を整えるためにはこまめにカットしたほうが良いのですが、花を咲かせた姿を楽しむには11月頃に再び刈り込むようにする程度にしておくほうが良いです。もし別に形は気にしないという方であれば刈り込みをする必要はありませんが、3年以上たっているような古い枝はもう勢いもなくなっているので株元から切り落としてしまいます。
そして、新しい枝が出てくるようにしてあげるといいです。またあまりスペースがない場所で育てるのでしたら、株元から出ている一番元気が良い枝を1本だけ残して他の枝は全部カットしてしまうのがオススメです。1本のみ残して育てる場合は幹が太くなるまでは倒れやすいので、支柱をたててサポートしてあげるようにします。
株が大きくなり過ぎて困った場合は2月頃に地際から20cmほどの高さで全ての枝を刈り込んでしまいます。こうすることで春には新しい枝が出てきてコンパクトな姿におさまります。
成長期に葉が落ちてしまったり葉の色が薄くなってしまうようであれば根腐れが原因になっているので、掘りあげて根の状態を確認し、腐った根があればそれを取り除いて土を新しくしたり水はけが良い場所に植え替えしてあげるようにしましょう。
種付けで増やすことは可能か
アベリアは基本的には挿し木で増やします。今年伸びた枝をカットして赤玉土などに挿しておくことで発根して育っていきます。時期は4月から9月頃までの間であればいつでもすることができます。
長さ10cmほどにカットして、30分ほど水につけておき、切り口に植物成長調整剤をつけてから挿しておきます。水やりはたっぷりとして日陰で乾かさないように管理します。もしくはビニール袋などを使って密封しておくことで1か月ほどで発根します。
種付けさせたい場合は花が咲き終わった後にできる実をチェックし、熟した頃に採取しておくといいでしょう。花後の実に残っている5個の萼が羽根つきの羽根のように見えます。日本に渡来してきたばかりの頃、アベリアはハナゾノツクバネウツギと呼ばれていて、漢字で書くと花園衝羽根空木と書かれていました。今では庭などでシンボルツリーとして植えられていることもよくあります。
アベリアには他の花と同じように花言葉がつけられています。花言葉は強運、謙譲、気品、謙虚などです。また恋多き人生という花言葉もあります。そしてアベリアが実は花酵母としてお酒に使われていることをご存知でしょうか。
アルコールというのは酵母が糖分をアルコールとガスに発酵分解することによって醸造されているそうで、そのための酵母に花が使われることがあるのです。アベリアはそんな使われている花の一つで、アベリア酵母で作られるお酒は果実酒のようにフルーティーな香りがしてバランスの良い味わいを感じることができます。
飲んだ後にキレがあるのも特徴です。とても丈夫で排気ガスなどにも強いことから道路沿いの植え込みにされていることもよくありますが、そんなアベリアがお酒としても役立っているのです。
もともと香りは強めの花ではあります。しかし花の形がミツバチが蜜を吸うにはあまり適していないので、どちらかというと蝶などが蜜を吸いにやってくることが多いです。丈夫なだけにガーデンニングの初心者の方でも育てやすいことが特徴となっています。狭い庭ですと、なかなか難儀することもありますが、ある程度の庭があれば十分育てられます。
アベリアの歴史
アベリアはハナゾノツクバネウツギのことで、ラテン語の属名アベリアで呼ばれています。公園などで植え込みとしてよく植えられていますから見かけたことがある方も多いでしょう。アベリアという名前自体は中国を訪れたことがある19世紀のイギリス人医師で植物学者でもあったC・アベル氏にちなんでいます。
中国産のアベリア・キネンシスとアベリア・ウニフロラから出来た園芸雑種です。1880年以前にはすでに造られており、日本に渡来したのが1919年のことでした。しかし一般的に普及しだしたのは1960年代に入ってからです。この和名の由来は花の落ちたあとの萼片の形が羽根つきの羽根に似ているというところからきています。
原産地や生息地は中国やヒマラヤ、メキシコ辺りです。花の大きさは1cmほどですが、草丈は50cmほどから2mほどにもなります。種子名であるグランディフローラは大きな花のという意味があります。
アベリアの花はとても良い香りがすることでも知られています。スイカズラ科ツクバネウツギ属の植物です、開花時期も非常に長く、一度根付いてしまうととても丈夫な植物なので、生垣にしていろんな形に剪定して楽しむこともできます。
アベリアの特徴を知ろう
アベリアは東アジアからメキシコにかけて約30種ほどが存在しています。日本でも2種ほど自生しています。よく栽培されているのはグランディフローラという品種です。細い枝をたくさん伸ばし、よく茂ってくれますので緑をたくさん植えたい方には向いている植物といえるでしょう。
葉は光沢があり、濃い緑色をしています。形は長い三角形という感じで小ぶりです。極端に寒い時期には落葉してしまうこともありますので対策をしておく必要があります。開花の時期は5月から10月頃までと長く、白やピンク色の花を咲かせます。
病気や害虫がついてしまうこともほとんどなく、育てやすいです。枯れた枝などがついている場合や落ちている場合はそのままにはしておかず、すぐに取り除いておくことが大切です。また株元から枝が勢いよく生えてきた時などは早めに付け根辺りからカットしてしまうことが大切です。
耐寒性もわりと強いほうです。成長が遅いタイプの品種はそれほど場所をとることがありませんので寄せ植えなどに利用されることもあります。性質が異なる品種がとても多くあり、用途によって使い分けることができるのはアベリアのメリットです。
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